エアバスは現地時間8月30日、タイ国際航空(THA/TG)に同社向けA350-900初号機(登録番号HS-THB)を引き渡したと発表した。同社はA350を運航する8社目の航空会社となる。
タイ国際航空のA350-900は2クラス321席(ビジネス32席、エコノミー289席)。初号機は米国の金融サービス会社CITグループからのリースで導入する。当初、バンコク-チェンマイ線の国内線に投入し、その後、メルボルン線で国際線での運航を開始する。
同社はA350-900を12機導入予定で、うち4機は自社購入機。残り8機はリースで導入する。
A350 XWBは3機種で構成。座席数はメーカー標準の3クラス仕様で短胴型のA350-800が280席、標準型のA350-900が325席、長胴型のA350-1000が366席となっている。このうち短胴型のA350-800は、エアバスのファブリス・ブレジエCEO(最高経営責任者)が開発しない方針を示している。
初号機は2014年12月、カタール航空(QTR/QR)に引き渡した。アジア以外ではフィンエアー(FIN/AY)とラタム航空、エチオピア航空(ETH/ET)が導入している。
アジアではベトナム航空(HVN/VN)とシンガポール航空(SIA/SQ)、キャセイパシフィック航空(CPA/CX)に次ぐ4社目の導入となる。このほか、台湾のチャイナエアライン(中華航空、CAL/CI)など計13社が自社購入で導入する。
日本では日本航空(JAL/JL、9201)がボーイング777型機の後継機として、A350-900とA350-1000を合わせて最大56機導入する。
タイ国際航空のA350 XWB
・タイ国際航空向けA350、初飛行(16年7月26日)
・タイ国際航空のA350初号機、ロールアウト 7-9月期受領へ(16年7月5日)
・タイ国際航空のA350初号機、塗装完了 16年中ごろ受領へ(16年4月25日)
・タイ国際航空のA350 XWB、最終組立は10月(15年6月30日)
各社へのA350 XWB初号機引き渡し
・エチオピア航空、A350-900受領 アフリカ初(16年6月30日)
・キャセイパシフィック航空、A350初号機受領(16年5月30日)
・シンガポール航空、A350初号機受領 アジア2社目(16年3月4日)
・TAM、A350初号機を受領 米大陸初、16年1月就航(15年12月21日)
・フィンエアー、A350初号機を受領 欧州初、9日就航(15年10月7日)
・ベトナム航空、A350 XWB受領 カタール航空に続き2社目(15年7月1日)
・エアバス、カタール航空にA350 XWB初号機納入 1月からフランクフルト線(14年12月23日)
アジア各国のA350 XWB
・チャイナエアラインのA350初号機、ロールアウト(16年7月26日)
・マレーシア航空、A350を2機追加導入へ ALCからリース(16年6月20日)
・シンガポール航空、サンフランシスコ直行便10月開設 A350で16時間(16年6月16日)
・中国東方航空、A350-900を20機発注(16年5月3日)
・フィリピン航空、A350-900を最大12機発注(16年5月3日)