お盆期間(10日から21日まで、12日間)の利用実績が、8月22日に発表された。国際線のロードファクター(座席利用率)は大半が9割を超え、国内線も全日本空輸(ANA/NH)や日本航空(JAL/JL、9201)が8割、LCC各社9割台と好調だった。
2012年に続々と誕生した国内LCCにとって、今年は5回目のお盆休み。4年間のうち、撤退や新規参入はあったLCCだが、長期休暇のロードファクターは各社とも9割近い高水準を保っている。
一方で、経営状態は軌道に乗ったLCCと、苦戦する社に分かれている。4社のうち、黒字化したのは国内初のLCCであるピーチ・アビエーション(APJ/MM)と、旧エアアジア・ジャパンが前身のバニラエア(VNL/JW)の2社。ピーチは5期目の2016年3月期に、3期連続黒字と累積損失の解消を達成した。バニラも2期連続黒字を目指している。
ジェットスター・ジャパン(JJP/GK)と春秋航空日本(SJO/IJ)は黒字化に向け、路線の最適化や販売強化など、さまざまな取り組みを進めている。
こうした中、ジェットスター・ジャパンは乗客の不公平感解消と同時に、収益性を向上させる取り組みを進めている。搭乗口での機内持ち込み手荷物の計量だ。
搭乗口前の計量で公平性確保
国内LCC最大の路線網を擁するジェットスター・ジャパンは、7月で2012年の就航から4周年を迎えた。一方、黒字化は喫緊の課題であり、6回の延期を経て2014年6月に実現した関西空港の第2拠点化により、機材繰りの効率化など、コスト削減を進めている。
しかし、コスト削減だけでは十分な利益を生むのは難しい。LCC各社は座席指定などのオプション料金をはじめ、機内食や機内販売など、付帯収入の増収に向けた取り組みを進めている。
座席指定など航空券購入時に選択するオプションは、乗客から確実に徴収できる。空港のカウンターで預けて貨物室に搭載する手荷物も、重量をその場で量るので「取りっぱぐれ」はない。
一方、1人7キログラムまでの機内持ち込み手荷物は、乗客の自己申告。このため、7キロを超えるからと受託手荷物の料金を支払って預ける人もいれば、そのまま乗ってしまう人もいる。
ジェットスター・ジャパンでは、4月から搭乗口で全乗客の機内持ち込み手荷物の計量を本格的に始めた。規定をオーバーしていれば、搭乗前に受託手荷物料金を払わなければならない。受託手荷物扱いにする場合、20kgまでは1250円となっている。
手荷物の計量について、同社の幹部は「増収効果は狙っていない」とするが、本来得られるはずの手数料を確実に徴収するのは、収益改善で必要だ。「ちゃんと料金を支払っている人に対する公平性を確保し、“正直者が馬鹿をみた”と言われないシステムにしたい」と、料金に
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