8月12日朝、全日本空輸(ANA/NH)の羽田空港出発便で未搭載となった受託手荷物の数は、ANAの運航便だけで2000個強にのぼることが15日、Aviation Wireの取材でわかった。
未搭載の発端となったのは、12日午前6時52分ごろ起きた受託手荷物を運ぶANAのベルトコンベアの故障。第2ターミナル内に設置された2台のベルトコンベアのうち、1台で荷物の流れを監視するセンサーが故障した。約40分後に復旧したが、一部の便は乗客のみ乗せ、荷物は積まずに出発した。
荷物が未搭載で出発したのは、羽田を午前6時25分から8時20分までに出発したANAの運航便38便と、コードシェアするエア・ドゥ(ADO/HD)の5便、ソラシドエア(SNJ/6J)の4便、スターフライヤー(SFJ/7G、9206)の1便の計48便となった。
このうち、荷物をまったく積まなかった便が16便、一部未搭載が12便だった。搭載しなかった荷物の個数は、すべて未搭載の便が約1900個、一部未搭載便は約180個で、合わせて2000個強にのぼった。
荷物を積まずに出発した便の行き先は、すべて未搭載だった便が札幌と伊丹、福岡、那覇、秋田、八丈島、小松、広島、岡山、高知、高松、松山、長崎、佐賀、大分、宮崎の16空港。一部未搭載便は、札幌と伊丹、関西、神戸、福岡、鹿児島、那覇、庄内、広島、岩国、米子、鳥取の12空港だった。
搭載しなかった荷物は、夕方までに後続便で各空港へ届けられた。しかし、お盆休みの帰省で、連れてきたペットが一緒に到着しなかったことを不安に感じた乗客もいた。ANAによると、ペットも後続便で飼い主に届けたという。
ANAでは、荷物を未搭載で出発させたのは、他便の欠航や遅延を防ぐためだったと説明している。再発防止については、「手荷物は乗客と同じ便で運ぶことを前提としているので、機械の故障をなくすべく、再発防止に努める」としている。
荷物が載っていなかった便の乗客からは、到着後に荷物が未搭載だと説明されたことに対し、批判が出ている。
関連リンク
全日本空輸
・ANA、羽田発で荷物未搭載 22便で(16年8月12日)