ハワイアン航空(HAL/HA)が、成田-ホノルル線を7月23日に開設した。既存の羽田発着便を合せると、同社の東京-ホノルル路線は1日2往復になった。
羽田路線については米運輸省(DOT)が20日、羽田空港の昼間時間帯発着枠の配分について、米航空各社に配分案を提案。ハワイアン航空の羽田-ホノルル線は、10月29日にホノルルを出発する便から、運航スケジュールを約3時間前倒しする。
現在のスケジュールは、羽田に午後10時5分に到着して午後11時55分に出発するが、昼間時間帯へ移行後の10月30日の冬ダイヤからは、羽田行きHA457便はホノルルを午後2時45分に出発し、翌日午後6時55分着となり。ホノルル行きHA458便は羽田を午後9時30分に出発し、午前9時45分着に変更となる。
12月20日からは、コナ-羽田線を深夜便で週3往復新設。成田への初乗り入れを果たし、羽田は昼間帯進出とコナ線開設がまもなく実現し、ネットワークの拡充が進む。
ハワイアン航空の日本路線は、2010年11月開設の羽田-ホノルル線が1路線目。その後は2011年7月に関西空港、2012年10月に札幌へホノルルから就航した。このうち札幌線は当初直行便だったが、2013年6月からはホノルル発を仙台経由としていた。
しかし、利用者数の低迷が続いたことから、2015年10月からは仙台経由を運休。札幌直行便に戻している。
機材については、羽田や成田へ就航している長距離国際線用のエアバスA330-200の客室改修を進めており、新仕様機のビジネスクラスにはフルフラットの新シートを導入。5月23日に改修初号機(登録番号N385HA)を受領した。
新仕様機の座席数は既存機より16席減の278席で、ビジネス18席、プレミアムエコノミー68席、エコノミー192席。ビジネスクラスとプレミアムエコノミーの間には星座模様のパネルを設け、ハワイらしい大地や砂、海をモチーフとした自然なデザイン、天然素材を取り入れた。
6月から米国西海岸路線で試験的に投入し、9月から本格導入を開始。2018年前半を目途に改修を終える。
羽田と成田の住み分けやDOTによる羽田の発着枠配分、A330新仕様機の日本路線への導入時期や、ホノルル空港の混雑状況、全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(9202)が2019年春に計画している、東京-ホノルル線へのエアバスA380型機導入の影響など、来日したテオ・パナジオトゥリアス上席副社長に聞いた。
—記事の概要—
・羽田と成田の住み分け
・DOTの羽田発着枠配分「的確なバランス」
・ホノルル空港の混雑「昨年より改善された」
・A330新仕様は16年下期
・札幌線の現状
・ANAのA380投入
羽田と成田の住み分け
── 7月18日に羽田発ホノルル行きHA458便のA330-200にトラブルが起き、羽田へ緊急着陸した。日本の利用者に対して、安全性をどうアピールしていくか。
パナジオトゥリアス氏:安全性は我々にとって、一番の優先課題だ。我々のお客様にご不便をお掛けしただけではなく、滑走路に我々の機材がとどまったことで、旅行する方や旅行業全体にご不便をお掛けし、大変申し訳ない。
機体の不具合に関する問題は調査しているが、けが人が発生しなかったことは良かった。不具合の調査結果については公表し、内容を共有したい。安全性は一番の優先課題であり、常に改善に向けて努力を続ける。こうした事態になったことについて、大変申し訳ない。
── 7月23日に成田へ就航した。首都圏は羽田と2空港になった。
パナジオトゥリアス氏:就航には満足している。羽田と並ぶロードファクターを実現できるだろう。
── 日本では一般的に羽田がビジネス需要、成田が観光需要と別れることが多い。ハワイアン航空としては成田をどう位置づけていくか。
パナジオトゥリアス氏:各空港に近い人が利用すると見ている。羽田であれば都内と横浜、成田であれば千葉市や幕張の人が利用するだろう。
DOTの羽田発着枠配分「的確なバランス」
── DOTが羽田-コナ線の開設を認める判断を下した。
パナジオトゥリアス氏:非常にうれしい。我々の日米間におけるサービスでもっとも不足していた、コナへの就航の必要性が認められた。DOTも重要性があるとの見方をしていて、今回判断されたことをうれしく思う。
日米のビジネス市場と需要の高いレジャー需要について、DOTの判断を非常に評価している。
── 今回のDOTによる発着枠の配分案決定について、感想を聞かせて欲しい。
パナジオトゥリアス氏:旅行者にとって、もっとも理にかなっているものは何かという視点で考えていたと思う。羽田と米国間を旅行する
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