全日本空輸(ANA/NH)は7月19日、同社が予約・案内センターの業務を委託しているANAテレマートで、利用者との通話記録が入ったUSBメモリ1つがなくなっていることがわかったと発表した。
ANAテレマートはANAホールディングス(9202)の100%子会社で、ANAのコールセンター業務を受託している。紛失したUSBメモリは、2つある内の1つ。東京・品川区内の事業所内で紛失したという。
通常は施錠可能なキャビネットに保管していたが、6月13日午後7時30分ごろに返却されたことを目視確認したのを最後に、14日午後4時ごろ使用しようとした際に紛失が発覚した。
USBメモリには235件の通話記録が保存されていたが、氏名のほか電話番号など個人を特定できる情報が含まれているものが53件あった。ANAによると、現時点で利用者から個人情報が流失したとの情報は寄せられていないという。53人には今日から個別に状況報告し、謝罪する。
ANAでは、USBメモリはセキュリティー対策が施された社内で関係者しか使用しないことから、台帳管理やUSBメモリ内のデータにパスワードを設定するなど、十分な管理がなされていなかったことが発生要因としている。発表が発生から1カ月後となった点については、関係者しか立ち入れない事業所内で発生したため、ANAテレマート側が社内でUSBメモリを探したり、シフト勤務の担当者へ聞き取りするなど、社内調査を進めていたことから、ANAへの報告が先週末となって遅れたという。
再発防止策として、通話記録で個人が特定できないよう音声を加工し、USBメモリの保管は台帳管理するという。また、ANAグループ全社で情報管理体制を総点検し、必要に応じて是正措置をとる。
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