三菱航空機はMRJの北米・アジアでの推奨機体MRO(整備・改修・オーバーホール)を担うパートナーとして、HAECOアメリカとPemcoワールドエアサービス、MROジャパンの3社と基本合意した。
MRJを受注している北米とアジアでMROのパートナーを選定することにより、航空会社が自社整備と外部委託のどちらかを選ぶ際、外部へ委託しやすくする。機体販売後のアフターサービス体制を整えることで、受注に弾みをつける。
北米は香港を拠点とするHAECOの米国子会社であるHAECOアメリカと、米フロリダ州タンパのPemcoワールドエアサービスの2社、アジアは全日本空輸(ANA/NH)の整備子会社を前身とするMROジャパンで、三菱航空機は正式契約に向けて3社と協議を進める。
ファンボロー航空ショーで現地時間7月12日、基本合意を発表した三菱航空機カスタマーサポート本部のピーター・ターナー副本部長は、「カスタマーサポート体制の強化と拡充、各地域に合った推奨MROパートナーを選定することで、MRJの拡販につなげたい」と抱負を述べた。
パートナー3社のうち、MROジャパンは整備拠点を現在の伊丹空港から、2018年3月に沖縄への移転を計画している。沖縄での事業開始時には、現在の株主であるANAホールディングス(9202)に加え、三菱重工業(7011)なども出資する。MROジャパンの荒川清朗社長は「沖縄でも優秀な人材を集めて、体制を整えたい」と語った。
MRJは11日、スウェーデンのリース会社ロックトンと国産初のジェット旅客機「MRJ」を最大20機発注する契約締結に向け、基本合意(LOI)に至った。欧州初の受注獲得に向け、ロックトンと協議を進める。これまでの受注状況は確定発注223機、オプション160機、購入権24機の最大407機。2月には米国の航空機リース会社エアロリースと、最大20機(確定発注10機、オプション10機)の契約に向けてLOIを締結している。
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