民営化初日の仙台空港に7月1日、日本航空(JAL/JL、9201)グループで地方路線を担うジェイエア(JAR/XM)のエンブラエル190(E190)型機が就航した。
ジェイエアは伊丹と仙台を1日7往復運航。E190の伊丹発初便となったJL2201便(登録番号JA241J)は伊丹を午前7時9分に出発し、午前8時15分に到着した。
仙台空港の駐機場へ進入するジェイエアの伊丹発JL2201便=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
クラスJを15席
黒の本革シートに赤のヘッドレストカバーでアクセントを付けたジェイエアのE190の機内に立つ客室乗務員=16年5月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
E190はブラジルのエンブラエル社製で、国内の航空会社が導入するのは初めて。ジェイエアが2009年2月から導入しているエンブラエル170(E170)型機が1クラス76席なのに対し、E190は2クラス95席。上級シートの「クラスJ」が15席(1列1席+2席)と普通席80席(1列2席+2席)で、リージョナル機にクラスJを初導入した。
シート素材は、JALの国内線新仕様機「JAL SKY NEXT(JALスカイネクスト)」と同等のものを採用。両クラスとも黒の本革シートで、JALグループの国内線用機材では初めて、パソコンなどが充電できる電源コンセントを全席に完備(普通席は2席共用)している。
2016年度末には、Wi-Fiを利用した無料ビデオ番組サービスを開始予定。乗客が手持ちのスマートフォンやタブレット、ノートパソコンなど無線LAN対応機器を使い、ビデオ番組を視聴できるようにする(機内写真はこちら)。
仙台・鹿児島をE190化
仙台空港で開かれたE190就航記念式典で挨拶するジェイエアの大貫社長=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
ジェイエアの大貫哲也社長は「民営化の記念すべき日に、お披露目できることを大変うれしく思っている。航空会社にとって、新しい飛行機を導入することは事業の発展・拡張を意味するもの。地域の皆様に利用していただけるよう、努力したい」と抱負を述べた。
民営化初日を迎えた仙台国際空港会社の岩井卓也社長は、「仙台は国が管理する空港の民営化第一号。民営化は、民間の知恵で交流人口を増やすべきということに尽きると思う。さまざまな工夫、努力をして利用者を増やしたい」と、民営化の意義に触れた。
岩井社長は「民営化開始当日から最新鋭機材を投入していただけるのは、JALからとても大きなエールを送っていただいた。20席増え、クラスJもある新しい機材で、大阪へ快適な旅が出来るようになった。利用者が増えるよう協力したい」と、ジェイエアの新機材導入を利用者増につなげていきたいと、意気込みを語った。
仙台空港で開かれたE190就航記念式典で祝辞を述べる仙台国際空港会社の岩井社長=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
仙台発初便の伊丹行きJL2202便は、大貫社長らに見送られて午前8時45分に出発。伊丹には午前9時58分に到着した。初便の乗客にはE190就航記念のクリアファイルやバインダー、ボールペン、うちわなどの記念品が搭乗口で配られた。
大貫社長は今年度内のE190導入について、「今年中に伊丹-仙台線と鹿児島線の2路線を、すべてE190に変えることが当面の目標」と語った。
JALは2014年8月28日、E190と追加発注となるE170の2機種合計で確定発注15機、オプション契約12機の最大27機を導入する契約を結んだ。2016年度は、E190を5機受領する。また、三菱航空機のMRJも32機発注済み。
今後はE170とE190合計32機で、エンブラエル機にいったん統一し、2021年から7年程度かけてMRJへの置き換えを進めていく計画。E190は今後10年の戦略機材となる。
*写真は30枚。
7月1日に民営化した仙台空港=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
仙台空港に到着するジェイエアの伊丹発E190初便となったJL2201便=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
仙台空港の駐機場へ進入するジェイエアの伊丹発JL2201便=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
仙台空港の駐機場へ進入するジェイエアの伊丹発JL2201便=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
仙台空港の駐機場へ進入するジェイエアの伊丹発JL2201便=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
E190の仙台就航を記念しテープカットするジェイエアの大貫社長(中央)と仙台国際空港会社の岩井社長(左から2人目)ら=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
仙台発E190初便の乗客に配られた記念品=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
E190の仙台発初便伊丹行きJL2202便の乗客に記念品を手渡すジェイエアの客室乗務員=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
E190の仙台発初便伊丹行きJL2202便の乗客に記念品を手渡すジェイエアの客室乗務員=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
ジェイエアのE190による仙台発初便となった伊丹行きJL2202便に搭乗する乗客=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
ジェイエアのE190仙台発初便伊丹行きJL2202便が表示された仙台空港の行き先案内版=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
仙台空港を出発するジェイエアの伊丹行きE190初便JL2202便=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
ジェイエアのE190翼端のウイングレット=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
仙台空港を出発するジェイエアの伊丹行きE190初便JL2202便=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
JL2202便を見送るジェイエアの大貫社長(右から3人目)ら=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
JL2202便を見送るジェイエアの大貫社長(右)ら=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
仙台空港を出発し滑走路へ向かうジェイエアの伊丹行きE190初便JL2202便=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
仙台空港を出発し滑走路へ向かうジェイエアの伊丹行きE190初便JL2202便=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
仙台空港を出発し滑走路へ向かうジェイエアの伊丹行きE190初便JL2202便=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
仙台空港を出発し滑走路へ向かうジェイエアの伊丹行きE190初便JL2202便=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
仙台空港を離陸するジェイエアの伊丹行きE190初便JL2202便=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
仙台空港を離陸するジェイエアの伊丹行きE190初便JL2202便=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
仙台空港を離陸するジェイエアの伊丹行きE190初便JL2202便=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
仙台空港を離陸するジェイエアの伊丹行きE190初便JL2202便=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
仙台空港を離陸し伊丹へ向かうジェイエアの仙台発E190初便JL2202便=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
仙台空港を離陸し伊丹へ向かうジェイエアの仙台発E190初便JL2202便=16年7月1日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
関連リンク
新仕様機 エンブラエル190導入!(日本航空)
日本航空
ジェイエア
写真特集・ジェイエアE190
第2回機内編 黒い本革シートに赤いアクセント(16年5月12日)
第1回到着編 7年ぶり新型機、伊丹着(16年5月9日)
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