エアライン, 解説・コラム — 2012年9月27日 21:20 JST

日航株の外国人保有分、このままだとどうなる? 3日連続で航空法の制限超過

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 日本航空(JAL、9201)株を外国人が保有する割合が、株券の名義書き換え業務を行う証券保管振替機構(ほふり)が9月25日に公表した資料から、航空法による外資規制を超えた状態が3日連続で続いている。航空法第101条第1項第5号では、国内の航空会社と持ち株会社は外国人の役員や議決権の割合を3分の1未満に抑えることを事業の許可条件としており、株主名簿が確定する30日時点で現在の状況が続くと、名簿に記載されない外国人株主が出る場合がある。

航空法による外資規制を超えた状態が3日連続で続いているJAL=12年9月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 27日にほふりが公表した資料でも、日航株の外国人保有率は39.28%と3分の1を超過。発行済み株式数1億8135万2000株のうち、外国人直接保有総数は7123万9650株となっている。

 JAL以外の航空各社の外国人保有率は、27日時点で全日本空輸(ANA、9202)が7.24%、スカイマーク(SKY、9204)が18.26%、スターフライヤー(SFJ、9206)が26.43%と、3社とも外資規制には抵触していない。また、3社の保有率がほぼ横ばいなのに対し、JALは19日の上場時点では0.17%と航空4社中もっとも低かったが、20日から24日時点で24.46%、25日時点で36.49%と急激に上昇している。

 このままでは30日に航空法の外資規制を超えたまま株主名簿が確定してしまうため、JALでは航空法第120条の2と同社の定款第12条に基づき、外国人の議決権割合が3分の1以上となった分については、株主名簿に記載しないなどの措置をとる方針。この場合、議決権や配当の一部を失う外国人株主が出る見込み。

 こうした手続きが行われるため、外国人保有率の問題でJALが航空事業の許可を国土交通省から取り消されることはない。

9月19日から27日までの航空4社の外国人保有率の推移(ほふりの資料からAviation Wire作成)

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