全日本空輸(ANA/NH)のボーイング777型機では最初の退役機となった777-200の3号機(登録番号JA8199)が5月24日夜、羽田空港から売却先の米国へ向かった。
ANAを傘下に持つANAホールディングス(9202)が保有する777は、777-200が16機、777-200の航続距離延長型となる777-200ERが12機、長胴型の777-300が7機、777-300の航続距離延長型777-300ERが22機の計57機。このほかに777-300ERは納入待ちが6機あり、次世代機777Xは20機を発注済み。
57機のうち、初の退役となったJA8199は1996年5月2日製造で、ANAには同年同月の23日に引き渡された。国内線仕様機で、座席数は2クラス405席(プレミアムクラス21席、普通席384席)だった。最後の商用運航となった5月5日の松山発羽田行きNH598便で退役した。
フェリーフライト(回送便)のNH9434便は、羽田を定刻より7分早い24日午後8時53分に出発。C滑走路(RWY16L)から午後9時13分に離陸した。アラスカ州アンカレッジを経由し、現地時間25日午前9時にカリフォルニア州サンバーナディーノへ到着する予定。
国内線用777-200の後継機は、787の超長胴型となる787-10を3機発注済みで、2019年度から2020年度に導入する見通し。ANAは国内・国際線の主力機材として、787を計83機(標準型787-8を36機、長胴型787-9を44機、超長胴型787-10を3機)発注している。
ANAでは今後、離着陸回数が多い機体を中心に、経年化した777の退役を進めていく。
国内の航空会社では、ANAのほか日本航空(JAL/JL、9201)も777を運航している。JALでは、国内初の777の退役機となった777-200の国内線仕様機(登録番号JA8981)が2014年6月に離日。777-300の国内線仕様機も、2015年2月にJA8942が初めて退役している。
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