4月29日と30日に幕張メッセで開かれ、15万2561人が来場したイベント「ニコニコ超会議2016」。昨年に続き2回目の参加となる日本航空(JAL/JL、9201)は、「超ネ申ヒコーキ Operated by JAL」と題したブースを出展。マイクロソフトの新型ホログラフィックコンピューター「HoloLens(ホロレンズ)」を使った訓練システムの体験コーナーや、紙飛行機を飛ばして航空券が当たるコーナーなどを設け、多くの来場者で賑わった。
そして、ネット上で話題となったのが、ニコニコ動画に投稿した社員によるダンスの動画。客室乗務員によるチアダンスチーム「JAL JETS(ジャルジェッツ)」と、Web販売部Web・コールセンター企画グループ主任の岡本昂之(たかゆき)さんが踊ったものだ。
「JALを好きになってもらえたらうれしい」
JETSと岡本さんによるバーチャルシンガー「初音ミク」のオリジナルソング『Calc.』に合わせたダンスの動画は、再生回数が34万回を突破。岡本さんのソロ動画も19万回を超えている。
JETSのメンバーと岡本さんは、動画でニコニコ動画のユーザーを魅了したキレッキレのダンスを会場で披露。会場の様子を生中継する「超ニコラジ」にも出演した。
動画では、羽田の格納庫や見学施設「スカイミュージアム」でダンスを踊った岡本さん。大学時代にロックダンスを踊っていた岡本さんは、コンテストで全国優勝の経験を持つ。社会人になってからも、趣味で続けてきたという。
現在の職場は2年目で、文字通りウェブサイトやアプリでの航空券販売の企画部門。ニコニコ超会議への出展にも関わる部署だが、昨年は別の担当者が中心だった。今回は会社から動画出演のオファーがあり、ダンスを披露した。
「この動画がきっかけで、JALを好きになってもらえるとうれしいです」と、岡本さんはさわやかな笑顔で話す。
モックアップで練習
JETSが発足したのは1986年6月。現在は現役の客室乗務員13人で活動している。JALが経営破綻した2010年からは、メンバーを増員できない状況が続いていた。しかし、2014年には社内に勧誘ポスターを貼ることも認められ、久々に新人が加わった。
今回の動画でセンターを務めた小畑(こばた)智美さんは、JETSに入り3年目。乗務で一緒になったパイロットに、ダンス経験があると話したところ、JETSを紹介されたという。
JETSの練習場所は、羽田空港の新整備場地区にある、客室乗務員の訓練施設。客室を模したモックアップの隅などを主に使っているが、「訓練のスケジュールが詰まっている時は、社外の会議室などを借りることもあります」と、小畑さんは話す。
現在の活動は、羽田空港など各地で開かれるJALグループのPRや他の部活動の応援、OG会の余興、東日本大震災後の被災地支援としてのチアダンス教室などだ。2015年度は、入社式で新入社員を前にダンスを披露した。
小畑さんは、この入社式の舞台にも参加した。「緊張している新入社員の前だったので、こちらも緊張してしまいました」と振り返る。
加入2年目の山田愛さんは、クラシックバレーの経験者。小畑さんや岡本さんとともに、動画に出演したひとりだ。ニコニコ超会議でのダンスは、「近くに人がいるので緊張しましたが、楽しかったです」と、満足げだ。
かつてはチアリーディング大会にも出場していたJETS。ニコニコ超会議と連動した動画は今年で2回目となった。破綻後は活動を縮小していたJETSだが、ニコニコ動画を契機に、新たな時代に入りそうだ。
*ニコニコ超会議で披露したダンスの写真はこちら。
関連リンク
【JAL】社員が「Calc.」を踊ってみた【岡本ソロ】(ニコニコ動画)
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超ネ申ヒコーキ Operated by JAL
ニコニコ超会議2016
日本航空
・JAL社員とCA、ニコニコ超会議でキレッキレのダンスを踊ってみた(16年4月30日)
・JAL、ニコニコ超会議に出展 「超ネ申ヒコーキ」でホロレンズ体験(16年4月29日)
・チアダンス練習は客室モックアップで JALのCA有志「JAL JETS」、大会再出場へ(15年2月15日)