全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(9202)が4月28日に発表した2016年3月期通期の連結決算は、純利益が前期(15年3月期)比99.2%増の781億6900万円だった。2017年3月期の通期見通しは、純利益800億円(16年3月期比2.3%増)を見込む。
2016年3月期通期の売上高は4.5%増の1兆7911億8700万円、営業利益は49.1%増の1364億6300万円、経常利益は94.7%増の1307億2500万円で増収増益。営業益と経常益、最終益の3利益すべてが過去最高を記録した。
営業費用は2.0%増の1兆6547億円で、燃油費が16.7%減の3062億円に抑えられたことなどが奏功。営業利益率は7.6%(2.3ポイント上昇)となった。年間配当は前期比1円増配と1株5円。
—記事の概要—
・パリ・ブリュッセル「夏まで厳しい」
・17年3月期は純利益2.3%増
・JALとの格差「毎年1000億円」
パリ・ブリュッセル「夏まで厳しい」

16年3月期決算を発表するANAHDの平子取締役=4月28日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
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