エアライン, ボーイング, 機体, 空港 — 2016年1月24日 19:55 JST

日本トランスオーシャン航空、737-800初号機到着 22年ぶり新型機

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 日本トランスオーシャン航空(JTA/NU)のボーイング737-800型機の初号機(登録番号JA01RK)が1月24日午後、那覇空港に到着した。2月10日から就航する。

 737-800は、JTAが22年ぶりに導入する新機材で、初めて自己資金で購入した。2014年5月に12機発注し、現在12機運航している737-400(145席・150席)を、2020年3月末までに順次置き換えていく。

歓迎の放水アーチをくぐり那覇空港へ到着する737-800初号機を出迎えるJTAの社員=16年1月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 座席数は165席で、クラスJが20席、普通席が145席。JTAが属する日本航空(JAL/JL、9201)グループの国内線仕様機と同じ座席レイアウトを採用した。内装はLED照明や本革シートなどを備える、JALの国内線新仕様「JALスカイネクスト」となる。

 燃費は737-400と比べて、JTAが運航する全路線の平均距離500マイル(約805キロ)に近い那覇-福岡線(537マイル、約864キロ)の場合、約4%向上するという。

放水アーチで歓迎

 JTAが新機材を導入するのは、現在運航中の737-400を1994年に導入して以来、22年ぶり。到着した737-800の初号機は、ボーイングの工場がある米シアトルを日本時間22日午前4時16分に出発。途中ホノルルとマーシャル諸島マジュロ、グアムに給油と休憩で立ち寄り、24日午後1時8分ごろ那覇へ着陸した。出迎えた社員からは、滑走路へ着陸した瞬間に拍手と歓声が上がった。

那覇空港に着陸するJTAの737-800初号機=16年1月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 スポット(駐機場)に入る際には、空港の消防車による放水アーチで歓迎を受けた。フェリー(空輸)フライトを担当した機長4人と整備士2人をはじめとする10人の社員を、同僚たちが横断幕を手に出迎えた。

初号機が到着して「感無量」と話すJTAの丸川社長=16年1月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 フェリーを担当したパイロットは4人。運航乗員訓練審査部長で飛行訓練教官の永松裕二機長、737-800導入準備室長の末好康宏機長、737-800導入準備室 主席運航乗務員 飛行訓練教官の白井雅久機長、運航乗員審査室 査察操縦士の飯田啓一機長で、最終区間となるグアム発那覇行きNU9854便の着陸時は、永松機長が機長席(コックピット左席)で操縦を担当した。

 目にうっすらと涙を浮かべながら、初号機を出迎えたJTAの丸川潔社長は、「感無量だ」と感想を述べ、「機材の購入資金を自前で調達できるところまできた。JTAを支えてくださった地元に恩返しできるようにしたい」と、抱負を語った。

 一方、沖縄路線はLCCの参入など、競争が激化している。丸川社長は、737-800導入により、顧客満足度と社員のモチベーションを向上させたいという。「社員が一丸となってサービスに取り組めると思う。お客様に“これはいいね”と言っていただけるのではないか」と、22年ぶりの新機材に期待を寄せた。

全席本革シートでJAL機と共通化

 JTAが12機導入する737-800は、カタログ価格で総額1270億円相当(1ドル117円換算)。客室内装は、LED照明や大型の手荷物収納棚など、787と同等のものを取り入れた「ボーイング・スカイ・インテリア(BSI)」を採用した。JALの737-800と同様、全席に本革シートを取り入れた国内線新仕様「JALスカイネクスト」となり、グループで内装を共通化する。

JTAの737-800の機内イメージ(同社資料から)

 2017年からは、機内インターネット接続サービス「JAL SKY Wi-Fi」を導入予定。米Gogo社の次世代サービス「2Ku」を採用する。

 また、沖縄らしさを乗客に体感してもらうため、クラスJのヘッドレストカバーには、沖縄の伝統工芸「紅型」デザインを採用。LED照明のパターンは、JALが沖縄路線で展開するものに加えて、JTA独自の「エメラルドグリーン」を用意する。機内エンターテインメントのビデオやオーディオの番組も、沖縄らしいものを揃える。

 737-800の初便は、2月10日の那覇発福岡行きNU050便。那覇を午前7時10分に出発し、福岡には午前8時45分に到着する。宮古行き初便は、那覇を午前11時50分発のNU559便で、宮古着は午後0時40分となる。10日に737-800で運航する、那覇-福岡線4便と那覇-宮古線4便の計8便の乗客には、トートバックなどオリジナルグッズを全員にプレゼントする。

運航スケジュール
那覇-福岡線
NU050 那覇(07:10)→福岡(08:45)
NU053 福岡(09:25)→那覇(11:10)
NU060 那覇(18:00)→福岡(19:40)
NU065 福岡(20:20)→那覇(22:00)

那覇-宮古線
NU559 那覇(11:50)→宮古(12:40)
NU560 宮古(13:15)→那覇(14:00)
NU565 那覇(14:40)→宮古(15:35)
NU564 宮古(16:10)→那覇(16:55)

*写真は12枚(提供写真除く)。
*写真特集はこちら

那覇空港に着陸するJTAの737-800初号機=16年1月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

那覇空港の駐機場へ向かうJTAの737-800初号機。手前はRACのQ400CC=16年1月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

那覇空港の駐機場へ向かうJTAの737-800初号機=16年1月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

歓迎の放水アーチをくぐり那覇空港へ到着するJTAの737-800初号機=16年1月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

機首に「うちなーの翼」ロゴが入ったJTAの737-800初号機=16年1月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

737-800導入準備室長の末好機長(左から2人目)と抱き合うJTAの丸川社長とタラップを下りる永松機長=16年1月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

横断幕を手に737-800初号機を出迎えるJTAの社員=16年1月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

那覇空港に到着した737-800初号機の前に並ぶJTAの丸川社長(左から4人目)と白井機長(5人目)、末好機長(6人目)、永松機長(7人目)、飯田機長(8人目)ら=16年1月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

那覇空港に到着した737-800初号機と記念撮影するJTAの社員=16年1月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

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