日本航空(JAL/JL、9201)は1月5日、「こども鶴の絵コンテスト」の表彰式を東京・大田区の羽田空港JALメインテナンスセンターで開催した。
同コンテストは、都内で幼児教室を運営する「アンテナ・プレスクール」(石井至校長)が主催し、今回で2回目。未就学児を対象に、2015年7月から9月まで釧路のタンチョウを題材にした絵を募集した。JALは北海道新聞や釧路新聞などと協賛した。
表彰式でJALの大西賢会長は「鶴に日本人の気高さや感覚の繊細さ、信頼感を感じて57年前、鶴のマーク『鶴丸』を尾翼に描いた。2011年2月28日に再度鶴丸を掲げて釧路に初号機を飛ばし、なじみの深い鳥類」と、鶴と同社との関係を説明。「感性溢れる絵を見せていただき、素晴らしいと感じた」と感想を述べた。
最優秀賞には岡山県の石井悠大君(6)、釧路市長賞には釧路市の藤田蓮君(5)、北海道観光振興機構賞には千葉県の宮島諒君(5)、北海道新聞社賞には釧路市の羽鳥義宗君(5)、釧路新聞社賞には釧路市の瀧田柚葉さん(5)、釧路観光コンベンション協会賞には東京都の中山凌圭君(6)、JAL賞には神奈川県の五十嵐海音さん(5)の作品が選ばれた。受賞作品は1月5日から20日まで、歴代制服や史料などを公開している「JALスカイミュージアム」で展示する。
表彰式には石井君と宮島君、中山君、五十嵐さんが出席。最優秀賞の石井君は「うれしかった」と受賞の感想をやや緊張した表情で話した。出席した4人には賞状や記念品などが贈られ、スカイミュージアムと格納庫を見学した。
大西会長は、「航空会社は環境に負荷を掛けており、鶴をはじめ生物多様性に貢献したい。釧路をはじめ東北海道の魅力を発信し、実際に訪れていただけるようにしていきたい」と協賛する意図を語った。
今年で再導入から5年を迎える鶴丸は、2010年1月の経営破綻後に掲げた新たなロゴマーク。大西会長は「選定時に各世代の社員から意見を集めたが、どの世代も8割以上が鶴丸を選び、これを掲げていこうという思いが手に取るようにわかった」と、当時を振り返った。
2回目となった今回のコンテストについては、「家族を感じさせる絵が多かった。日本人が旅行に対して心が動かなくなっているが、表面的な取り組みではなく、家族を大切にする地道な取り組みが必要ではないか」と、受賞した絵を鑑賞しながら思いを語った。
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SKY MUSEUM(日本航空)
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