エアバスはこのほど、単通路機のA320ファミリーについて、2019年中ごろをめどに月産60機に引き上げると発表した。
A320ファミリーは現在月産42機。2017年1-3月期から月産50機体制に移行し、段階的に増産を目指す。
9月末時点のエアバス機全体の受注残は6755機で、このうちA320ceo(従来型)が1198機、エンジン換装型のA320neoが4307機で、全体の81.5%をA320ファミリーが占める。
エアバスのジョン・リーヒー顧客担当COO(最高業務責任者)らは現地時間5月28日に仏トゥールーズで開かれた報道関係者向けイベントで、月産60機以上への増産を検討していることを明らかにしていた。
A320neoは、A320の派生型で新型エンジンを搭載。エンジンは米プラット&ホイットニー製「PW1100G-JM」とLEAP-1Aの2種類から選択できる。2014年9月25日にPW1100G-JMを搭載した機体が初飛行に成功し、LEAP-1A搭載機も今年5月19日に初飛行した。
A320neoファミリーは、A319neo(1クラス160席)とA320neo(同189席)、A321neo(同240席)の3機種で構成。新型エンジンのほか、翼端に大型ウイングチップ「シャークレット」を取り付け、客室も改良する。2020年までにA320ceoと比較して、1座席あたり燃費を20%向上させる。
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