エアライン — 2015年10月29日 19:15 JST

ニュージーランド航空、75周年でCA制服ファッションショー

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 ニュージーランド航空(ANZ/NZ)は10月28日、就航75周年と日本就航35周年を記念したイベントを都内で開いた。歴代制服のファッションショーなどで、これまでの歴史を振り返った。

歴代制服を着用したニュージーランド航空の客室乗務員とモデルの前に立つカー支社長=10月28日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 ニュージーランド航空は1940年に就航し、今年4月30日に75周年を迎えた。現在はニュージーランド国内をはじめ、アジア太平洋や北米、欧州、12月からは南米へ就航し、17カ国50都市以上に直行便を運航。航空連合のスターアライアンスに加盟している。

 日本路線は1980年就航。成田-オークランド間を週7往復運航している。多客期の2015年12月上旬から2016年3月下旬までは週10往復、2016年4月から5月までは週9往復に季節増便する。機材はボーイング787-9型機(302席:ビジネス・プレミア18席、プレミアムエコノミー21席、エコノミー263席)を使用する。

スカイカウチで独自性アピール

 イベント会場には、787-9のシートのうち、横一列3席が平らなソファーになるシート「エコノミー・スカイカウチ」と、ビジネスクラスに近いシートを目指したプレミアムエコノミーを展示。スカイカウチは親子や夫婦などで購入し、追加料金を払うことで、横一列3席を一つのソファとして使える。スカイカウチの料金を支払うと、マットレスなどの寝具が提供される。

ニュージーランド航空のスカイカウチ=10月28日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 プレミアムエコノミーは、米ゾディアック製特注シートで、ビジネスクラスに近いシートを目指した。シートピッチは41インチ(約104cm)で、5インチのアームレスト、レッグレストなどでくつろげるようにした。

 スカイカウチの日本での反応について、スコット・カー日本・韓国・東南アジア地区支社長は、「日本人には受け入れないのでは、という懸念が当初はあった。そして、良さを実感してもらえるまでに時間がかかったが、実際に乗って値ごろ感を感じていただけるようになってきた」と話す。また、「独自性もアピールできる」として、他社との差別化にも役立っているという。

歴代6着を披露

 会場のステージでは、歴代制服のファッションショーを開催。現行と一つ前の制服を現役客室乗務員が、それ以前のものをモデルが着用して披露した。

ニュージーランド航空の(左から)初代と61年、70年、73年導入のCA制服を着たモデル=10月28日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 最初の制服は、1964年にニュージーランド航空初の女性客室乗務員が着用した制服。オーストラリアを代表するデザイナー、デイビット・ジョーンズによるもので、空軍の制服をイメージしたデザインが採用された。

 2番目は1961年から着用していた制服。クリスチャンディオールによるデザインで、ブラウスの袖口には、鮮やかなカフスがあしらわれている。

 3番目は1970年から76年まで使用された制服。キャンディーのような可愛らしい色から「ロリポップ」の愛称で親しまれたという。若年層に乗ってもらうためのPRの一環としてデザインされた。白の厚底ブーツは人気があったものの、丈の短いワンピースは頭上の収納棚に手荷物を出し入れする際、少し不便だったというエピソードが残されている。

 4番目の制服は、1973年から1976年まで着用。ブラウスの袖には、マオリ族からインスパイヤーを受けたモチーフがあしらわれている。ウェディングドレスのデザイナーとして注目された、オークランドのヴィンカ・ルーカスが若いころにデザインした。

 5番目の制服は、1992年から着用。ニュージーランドのデザイナー、バーバラリーのデザインで、ニュージーランド航空史上、初めて客室乗務員だけではなく、空港旅客係員や世界中の一般職社員にも採用され、コーポレートユニフォームとして着用された。

 6番目は現在の制服で、2011年5月30日から着用。ニュージーランドのトップデザイナー、トレリス・クーパーによるデザインで、同国のシンボルであるシダの新芽「コル」があしらった。視覚的な統一感でニュージーランドらしさを表現しつつ、体型や好みに合わせて個性的な着こなしを可能にした。

 また、1980年に日本へ就航した当時の制服は、ニナリッチのデザインによるものだったという。

*写真は計11枚。

ニュージーランド航空の初代と61年導入のCA制服を着たモデル=10月28日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire


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