企業 — 2015年10月26日 22:45 JST

ファーストクラス風カプセルホテル、新橋に7店目開業

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　旅客機のファーストクラスをイメージしたカプセルホテル「ファーストキャビン」の愛宕山店が10月26日、東京・西新橋にプレオープンした。同ホテルでは7店舗目。

新橋色を壁紙に用いた愛宕山店のファーストクラスキャビン＝10月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　ファーストキャビンは、ビジネスホテルと既存のカプセルホテルの間の価格帯で滞在できるホテル。愛宕山店は、オフィス街や新橋駅、虎ノ門駅に近いことから、終電を逃した人や出張客、観光客を狙う。

　運営するファーストキャビン社では、他店舗で外国人客の比率を3割程度に抑えていることから、愛宕山店も国内客と訪日客のバランスを同程度に想定している。

　客室数は全150室で、男性用93室、女性用57室。8階建てのうち3階から5階が男性用客室、6階がフロントとカフェ、男性用浴場、喫煙室、自動販売機コーナー、7階が女性用客室と浴場、8階が女性用客室とした。エレベーターは1基で、女性用フロアは宿泊客がキーをかざさないと立ち入れない。

　浴場内にあるシャワー室は、男女とも専用脱衣所をシャワー室内に設けた。裸を浴場で見られたくないという利用者の要望に対応したという。

　客室は部屋やベッドが広めの「ファーストクラスキャビン」が広さ4.4平方メートル、標準的な「ビジネスクラスキャビン」が広さ2.5平方メートルの2クラス。ファーストクラスは液晶テレビが32インチ、ベッドの幅が120センチメートル、ビジネスクラスは32インチ、100センチメートルとなる。無線LANと有線LAN、電源コンセントは全室備えている。

　客室などホテル内の壁紙は、「新橋色」と呼ばれる明治時代後期から新橋の芸者の間で流行した、わずかに緑がかった明るい青色で、「ターコイズブルー」に近い色を採用。客室は壁紙が新橋色と茶色の部屋を設けた。

　6階には、ワインや料理を提供するカフェ「cafe & bar 15（フィフティーン）」を、今年1月に開業した6店舗目の築地店に続いて併設。朝食を午前6時30分から10時まで提供し、午後6時から11時まではバーとして営業する。

　宿泊料金はファーストクラスが6800円、ビジネスクラスが5800円。2時間利用からのデイユースは、ファーストが1時間1000円、ビジネスは同900円。チェックインは午後5時から、チェックアウトは午前10時。

　ファーストキャビンは2009年4月に1店舗目の大阪・御堂筋難波店がオープン。2010年3月に2店舗目の京都・烏丸店、2012年4月に都内初出店となる3店舗目の羽田店、2013年6月に4店舗目の秋葉原店、2014年6月に5店舗目の博多店が開業した。愛宕山店は11月2日に正式オープンする。

　今後は2016年春に赤坂、2017年春に京橋と都内に2店舗を開業する予定。また、羽田に続いて空港への出店を計画しているほか、海外はシンガポールで調整を進めている。東京五輪が開催される2020年には、50店舗到達を目標に出店していく。

　愛宕山店の近くにある愛宕山は標高25.7メートルで、天然の山では23区内で一番高い。山頂には防火の神をまつる愛宕神社があり、NHKが1925年7月からラジオの本放送を愛宕山で始めたことから、NHK放送博物館がある。同館は今年2月からリニューアル工事中で、2016年1月30日に再オープンする予定。