エアライン, 空港 — 2015年10月24日 10:55 JST

ANA、羽田ー大島が最終便 国際線強化へ

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 夏ダイヤ最終日の10月24日、全日本空輸(ANA/NH)は羽田ー大島線の最終便を運航した。不採算路線の整理の一環で、24日を最後に大島空港から撤退した。

 羽田-大島線は、1955年に就航。片道40分で1日1往復運航していた。24日まで使用したボーイング737-700型機(120席:プレミアムクラス8席、普通席112席)は、2014年3月末で退役したボンバルディアQ300(DHC-8-300)型機(56席)に替わり、同年3月30日から投入された。

整備士らに見送られ羽田を出発するANAの大島行き最終便=10月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

ジェット船優位

 最終日の羽田発大島行きNH1843便(737-700、登録番号JA17AN)は、定刻の午前8時40分に出発して午前9時24分に到着。同路線最後の大島発羽田行きNH1844便は、定刻午前10時10分に出発し、午前10時42分に羽田に着いた。乗客数は大島行きが106人(幼児1人含む)、羽田行きが107人(同3人)だった。

 羽田ー大島線は、東京・竹芝客船ターミナルと大島を1時間45分で結ぶ高速ジェット船との競争が激しく、例年赤字が続いていた。2014年度の搭乗率は14.1%で、提供座席数7万8220席に対して、乗客は1万1033人だった。8月の搭乗率も19.9%(前年同月比7.3ポイント低下)で、国土交通省航空局(JCAB)の統計でも、2014年4-6月期以降、全国でロードファクター(座席利用率)がもっとも低い路線となっていた。

 大島撤退により、ANAが運航する伊豆諸島路線は、25日に始まる冬ダイヤから羽田-八丈島線のみになる(1日3往復、A320と737-800)。羽田-三宅島線は、2014年3月31日にグループのANAウイングス(AKX)が運航するQ300が退役したことで運休。三宅島空港から撤退している。ANAの撤退で都内から大島への空の便は、新中央航空の調布-大島線(ドルニエ228-212、19席)のみとなる。

成田-パリも撤退

 また、国内線では中部-函館線と広島-札幌線も運休。ANAの親会社であるANAホールディングス(9202)が13.61%出資するエア・ドゥ(ADO/HD)が、冬ダイヤから路線を開設することで不採算路線から撤退し、成長が見込める国際線に経営資源を振り向ける。

 国際線も成田-パリ線から撤退。欧米主要路線を羽田に集約する。中国路線も、羽田ー広州線の新設や、羽田発着の北京線と上海線の増便により強化する。

運航スケジュール
NH1843 羽田(08:40)→大島(09:20)
NH1844 大島(10:10)→羽田(10:45)

*写真は8枚(出発→離陸)

羽田を出発するANAの大島行き最終便=10月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire


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