新関西国際空港会社は10月10日、伊丹空港(大阪国際空港)のオリジナル商品となるレトルトカレー「大阪空港カリー」を発売した。伊丹空港の刈草を活用した有機肥料「伊丹空港2号」で育てた野菜を使用している。
伊丹空港2号は、豊中商工会議所が大阪府能勢町で運営している農場「良作くんファーム」に、新関空会社が無償提供している有機肥料。楽八(大阪府豊中市、楽は旧字体)が同農場で育てたタマネギとニンジン、ジャガイモを使ったレトルトカレーを開発した。
新関空会社によると、野菜本来のうま味が凝縮し、バナナやリンゴなど果物も入ったまろやかな甘みとスパイシーな辛さのカレーだという。パッケージには、伊丹空港のキャラクター「そらやん」と関空の「カンクン」も描いた。
豊中市はこのカレー開発プロジェクトを、市の「中小企業チャレンジ事業補助金」の対象事業として、8月に採択している。
値段は1箱540円(税込)。伊丹空港南ターミナル2階「いっぴん堂」で販売する。10日から12日までと18日には、店頭で試食イベントを開催。時間は午前11時から午後3時までで、12日までの3日間は、そらやんも登場する。
伊丹空港の滑走路脇などの緑地から発生する刈草は毎年約900トンにのぼる。空港会社では刈草の焼却コスト削減のため、2009年ごろから刈草の飼料・堆肥化プロジェクトに取り組んだ。刈草から作った肥料は伊丹空港1号、2号として、2012年10月25日に農林水産省で肥料登録を実現。国内の空港では初の実用化に成功している。
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