イタリアのシチリア島を拠点とする低コスト航空会社のウィンドジェット(JET)は現地時間8月12日未明、経営難により数百人の予約客を残して運航を停止した。仏AFP通信などが報じた。
JETのウェブサイトでは、コールセンターへ予約した便の番号を連絡するよう、呼びかけている。
AFPによると、ローマのフィウミチーノ空港では数百人の予約客が空港で夜と過ごしたという。また、地元メディアの報道として、ENAC(イタリア民間航空局)がJETには「明らかに(運航する)能力がない」との見方を示しているとした。
米AP通信はアリタリア‐イタリア航空(AZA)によるJETの買収失敗が運航停止に至った要因と報道。AFPではAZAとJETの買収交渉の経緯について報じている。また、10月までの予約数は30万人分にのぼる(AFPとAP)という。
JETは2003年に運航を開始。同社のウェブサイトによると、エアバスA320(180席)を8機、A319(142席)を5機の計13機を保有していたもよう。
経営難による運航停止は、2月にハンガリー国営のマレブ・ハンガリー航空(MAH)とオーストラリアのLCCのエア・オーストラリア(VGC)が起こしており、VGCは自己破産した。
関連リンク
Wind Jet
・Italy’s cash-strapped budget airline Windjet halts flights(AFP)
・伊格安航空が経営難で運航停止、予約30万件残し(AFP)
・Italy: Failed airline deal grounds hundreds(AP)
・Holiday chaos as airline suspends flights(Reuters)