日本航空(JAL/JL、9201)と日立製作所(6501)は、IoT(Internet of Things、モノのインターネット)と人工知能の技術を導入した実証実験を、10月5日から開始した。日立グループのIoTデバイスを使用して、JAL従業員の満足度向上を目指す。
対象となるのは、JALの間接部門の従業員約80人。名札型のウエアラブルセンサーを着用し、従業員の身体運動を分析する。特徴パターンから集団の活性度を算出した「組織活性度」と、従業員の属性や担当業務の特性、働き方変革施策の実施状況などのデータを組み合わせ、日立の人工知能で分析。組織活性度に影響する要素と影響度を算出する。
実証実験の期間はおよそ3カ月。実験の成果を働き方変革施策に活用し、従業員満足度の向上につなげる。
近年、従業員満足度への関心が高まっている。労働安全衛生法の一部改正に伴い12月1日から、労働者へのストレスチェックや面接指導の実施などを義務づける制度が施行される。従業員数50人以上の事業所が対象。
JALは今年7月から、羽田空港の保安検査場での待ち時間をスマートフォン用アプリで案内するサービスを開始。日立製作所の協力を得て、人の流れを検知する技術とクラウドサービスを活用し、待ち時間を計測するシステムを開発した。
IoTとは、従来のコンピューターや情報通信機器だけでなく、衣服や家電など、世の中の「モノ」に対し通信機能を持たせるもの。ネットワークに接続し、遠隔計測などを実現する。
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