全日本空輸(ANA/NH)は9月1日、成田-クアラルンプール線を直行便で開設した。1日1往復の週7往復。
成田-クアラルンプール線は、2002年1月14日までバンコク経由で運航していたが、13年ぶりに再開した。機材はボーイング787-8型機(240席:ビジネス42席とエコノミー198席)。
成田を午後5時20分に出発するNH815便は、クアラルンプールに午後11時35分着。成田行きNH816便はクアラルンプールを午前7時に出発し、午後3時に成田へ到着する。アジアの各都市から成田へ送客し、夕方の成田発の北米線につなげるダイヤで、同一路線を運航する日本航空(JAL/JL、9201)やマレーシア航空(MAS/MH)との差別化を図る。
ANAの篠辺修社長は、「アジアの路線網を充実してきたが、クアラルンプールはどうしても再開したい就航地だった」と語った。アジアと北米の接続需要については、「4割程度、アジアと北米に接続する利用者に乗ってもらえると思う」(篠辺社長)と述べた。
クアラルンプールは、JALやマレーシア航空など、航空連合「ワンワールド」の牙城。クアラルンプールから先の路線網を、どう充実させていくかが課題となる。篠辺社長は、「(ANAが加盟する)スターアライアンスのマレーシアでの宿題。どう路線網を充実させるかだ。その分、成田以遠の北米接続ダイヤを充実させた」と語った。
就航記念式典では、千葉県銚子市の無形民俗文化財「銚子はね太鼓」が披露され、就航を景気づけた。また、初便の乗客には、787を描いたANAオリジナルの手ぬぐいや巾着袋、お菓子の「ポッキー」が記念品として手渡された。
初便のNH815便(登録番号JA829A)は乗客227人を乗せ、定刻の午後5時20分に成田を出発。同38分に離陸した。
運航スケジュール
成田-クアラルンプール線
NH815 成田(17:20)→クアラルンプール(23:35)
NH816 クアラルンプール(07:00)→成田(15:00)
関連リンク
全日本空輸
・ANA、成田増強でアジア-北米接続重視 15年度計画(15年1月26日)
・ANA、成田-クアラルンプール再開へ 羽田-シドニー就航目指す(14年12月26日)