2月15日に経営再建中の日本航空(JAL)が発表した2012年度から5カ年の中期経営計画。国際線の中長距離路線を強化し、5年連続営業利益率10%以上、16年度末の自己資本比率50%以上、ユニットコスト(座席キロ当たりのコスト)11.0円を達成目標として掲げたこの計画で、気になる数字があった。国際線旅客と国内線旅客を合計したJAL全体のロードファクター(L/F)が、12年度と13年度ともに65%台の低い計画値であることだ。
保守的な数字
ロードファクターは座席利用率のことで、航空機の座席数あたり旅客がどのくらい乗っているかをパーセントで示す。JALが中期計画で発表した12年度のL/Fは国際線が69.1%、国内線が61.4%で全体では65.7%。13年度は国際線68.1%、国内線61.3%で、全体は65.1%だ。
65%台は10年以上前に世界各国のエアラインが採算分岐点としてきた値で、格安航空会社(LCC)の参入や燃油費が高騰している今日に至っては、70%から80%台のL/Fを確保しても経営が厳しい場合がある。
15日に中期経営計画説明会に出席した稲盛和夫名誉会長は、
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