エアバスは現地時間6月17日、航空機内装品大手のジャムコ(7408)と最新鋭機A350 XWB向けの新型ギャレー(厨房設備)とラバトリー(化粧室)について、開発と製造、供給、サポートする契約を締結したと、開催中のパリ航空ショーで発表した。2018年から、SFE(機体メーカーであるエアバスによる装備品)として、航空会社へ提供する。
今回の契約締結で、ジャムコは機内装備品の「ティア1(1次請け)」として、エアバスのリスク・シェアリング・パートナーになった。
新型ギャレーとラバトリーは、オプションで客室後部に装備可能。ギャレーには最大16台のカートを収納し、ラバトリーを2つ設置できる。客室の効率性向上を意味する「ICEリアギャレー」と名付けられた。
機内装備品の個別製品を組み合わせ、パッケージで提供するエアバスのコンセプトを具現化したもの。シートピッチを変えずに快適性を維持しつつ、座席を6席多く備えることができる。座席数の増加により、1席あたりの運航コスト削減につなげる。
標準装備のV字型ギャレーと同様、ジャムコが供給する新型ギャレーは、機体後部に設置される客室乗務員用休憩室と両用できる。A350の長胴型A350-1000の商業運航開始時から取り付けられる。また標準型のA350-900にも装備できるようになる。
新型ギャレーの初納入は、2017年中旬を予定。納入先はエアバスのトゥールーズ工場となる見込み。
ジャムコはエアバスに、A350以外の全機種向けにストリンガー(垂直尾翼用縦通材)やA380向けフロアービームなどの構造部材を供給中。内装品関連では、今回がエアバスからの初受注となった。
A350は日本の航空会社では、日本航空(JAL/JL、9201)が2013年10月、ボーイング777型機の後継機としてA350-900を18機、長胴型のA350-1000を13機の計31機を確定発注。このほかにオプションで25機を購入する最大56機の契約を締結した。運航開始は2019年を予定しており、現在保有する777を6年程度で置き換える。
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