エアライン — 2012年7月14日 05:00 JST

スカイマーク、日航再上場を歓迎 全日空は「新興の競争歪めた」

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 スカイマーク(SKY)は7月13日、日本航空(JAL)の再上場について歓迎する意向の意見書を羽田雄一郎国土交通相に提出したと発表した。

日航再上場を歓迎する意見書を羽田国交相に提出したスカイマークの西久保愼一社長=10年12月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 意見書の中でSKYの西久保愼一社長は、JALの再上場を歓迎。空運業の事業計画は5年から10年先に及ぶため、景気変動に耐えられる資金計画が必要だとし、市場からの資金調達は経営上不可欠としている。

 西久保社長は意見書の中で、JALの再上場により空運業界全体が安定することがSKYの経営にも安定をもたらすとの考えを示した。

 一方、再上場に反対している全日本空輸(ANA)に対しては、反対は「単なる企業間競争の中での論理であり、業界全体の安定を考慮しているものではない」とした。かつて北海道国際航空(エア・ドゥ、ADO)やスカイネットアジア航空(ソラシド エア、SNJ)の経営が悪化した際、ANAが「業界の安定」を掲げて事実上傘下に収めたことで、新規参入航空会社の自由競争が歪められたと指摘している。

 また、意見書の中で西久保社長は「業界の安定という錦の御旗を自社の損得で使い分けることは品性に欠けるものではないか」と苦言を呈した。

 意見書は「行政並びに立法機関の皆さまには企業の競争論理に巻き込まれることなく、航空輸送の安定を第一に考えて頂きますようお願い申し上げます」と結ばれている。

日本航空の再上場についての意見書(スカイマークの資料から)

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