タイ・エアアジアX(TAX/XJ)は5月18日、マレーシアのエアアジアX(XAX/D7)機による代替運航で2日から就航したバンコク(ドンムアン)−札幌(新千歳)線について、6月も同様の措置を取ることを明らかにした。
TAXは当初、自社便で札幌線開設を計画していた。ところが3月に入り、国連の専門機関ICAO(国際民間航空機関)がタイ当局に対し、「重大な安全上の懸念(SSC)」を指摘。タイ国籍のすべての航空会社は、日本をはじめとするICAO加盟国への新規就航や、増便などのスケジュール変更、機材変更など、新たに認可が必要となる手続きの審査が中断されている。このため、自社便による就航を見送り、マレーシア国籍のXAX便による代替運航を決めた(関連記事)。
TAXの札幌線は1日1往復。XAXによる代替輸送は、就航初日の2日から実施しており、今月31日まで設定したものを6月30日まで延長した。エアアジアでは、7月以降の運航については確定次第案内するとしている。
7月1日以降の便を予約している利用者に対しては、4つの選択肢を用意。追加料金なしで6月30日以前の便への変更や、TAXが運航している成田空港か関西空港からバンコク(ドンムアン)への便変更、エアアジアグループ便で使えるクレジットシェル(ポイント、有効期限90日間)への変更、全額払い戻しのいずれかに応じる。
同社は2014年9月1日に、バンコクから成田と関空へ就航。成田便は1日2往復、関空便は1日1往復を運航している。成田便と関空便への影響はなく、これまで通り運航を続けている。
代替運航のスケジュール(6月30日まで)
D7 620 バンコク(23:10)→札幌(翌日07:50)
D7 621 札幌(08:55)→バンコク(14:10)
関連リンク
エアアジア
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