日本航空(JAL/JL、9201)は3月31日から、国内線カウンターで預ける手荷物に付けるタグを、乗客自身が機械で発行するシステム「JALエクスプレス・タグサービス」を羽田空港で導入する。朝夕などカウンターが混雑する時間帯に、待ち時間を少なくする。30日は正式導入を前に、運用時間を限定して試験導入が行われた。
タグ発行機を設けるのは、羽田空港国内線第1旅客ターミナル2階の北ウィング54番と、南ウィング28番の各カウンター。北海道・東北・北陸・東海・近畿方面の利用者が使う54番前には4台、中国・四国・九州・沖縄方面用の28番前には6台の計10台の設置し、発行機2台につき1人の空港旅客係員を配置した。JALによると、九州や沖縄などへ向かう南ウイングのほうが混雑するという。
ビジネス客や旅慣れた人の利用を想定。乗客自身が航空券をタグ発行機に読み取らせ、発行されたタグを手荷物に取り付ける。その後、専用カウンターに手荷物を持っていくと、係員が目的地や荷姿、重量などを確認して預かる。タグ発行と預かりを2段階に分けることで、5分から10分程度列に並ぶ混雑の緩和を図る。
タグ発行のセルフサービスを開始する一方で、従来通りチェックインカウンターでの手荷物預かりも継続する。羽田では1日あたり1万人から1万3000人が手荷物を預けることから、特に混雑する午前7時台や午後1時、2時、4時台の待ち時間を短くする。
手荷物の預け時間を短縮することで、顧客満足度向上を狙う。海外ではアメリカン航空(AAL/AA)やブリティッシュ・エアウェイズ(BAW/BA)、フィンエアー(FIN/AY)、カンタス航空(QFA/QF)などが導入しており、国内ではスカイマーク(SKY/BC)がサービスを始めている。
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