本田技研工業(7267)の米国子会社ホンダ エアロ(HAI)は現地時間3月17日、ターボファンエンジン「HF120」がFAA(米国連邦航空局)の製造証明(PC)を受けたと発表した。FAAがジェットエンジンに対しPCを授与するのは23年ぶり。
同エンジンはホンダ エアクラフト カンパニー(HACI)が開発中の小型ビジネスジェット機「HondaJet(ホンダジェット)」に搭載するもので、ホンダとゼネラル・エレクトリック(GE)が共同開発。低燃費、耐久性、低騒音、低エミッションで、定格推力2095ポンド。一体型ファンローターやカーボンコンポジット製の軽量なガイドベーンなどの特長がある。
HAIとGEの折半出資子会社であるGEホンダ エアロエンジンズ(GEホンダ)が2013年12月、FAAの型式証明(TC)を取得している。
これまでの試験で、計13基のエンジンによる広範囲な飛行試験と地上試験が実施され、1万4000サイクル、9000時間を超える実績を積み重ねてきた。エンジンの組み立てはマサチューセッツ州リンにあるGEの工場で量産を立ち上げ、2014年11月、ノースカロライナ州バーリントンのHAIの工場へ移管した。営業やカスタマーサポートはGEホンダが引き続き担当する。
HF120を搭載した量産型ホンダジェットは、2010年12月に初飛行に成功。2015年1-3月期にFAAのTC取得を予定している。
関連リンク
GE Honda Aero Engines
HondaJet
Federal Aviation Administration
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