全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(9202)は、株主優待券の利用方法を2015年上期発行分(6月1日から2016年5月31日まで有効)から変更する。搭乗手続きを簡素化し、従来の優待券を回収する方法から、株主優待番号をANAのウェブサイトなどで事前登録する方式に変える。
同社の株式は1000株単位での売買となっており、優待券は毎年3月末と9月末時点に、1000株以上保有している株主に発行。国内線全路線の片道1区間を、片道普通運賃の半額で利用できる。
今回の変更で、名称も従来の「株主特別優待券」から「株主優待番号ご案内書」に変更。案内書には、株主優待番号と登録用パスワード、読み取り機にかざす登録用二次元コードが記載されている。パスワードとコードはスクラッチ部分を削って利用する。
株主優待番号とパスワードを、ANAのウェブサイトや予約センターで事前登録しておくと、従来は優待券利用時に必要だった空港カウンターでの搭乗手続きが不要になる。これにより、出発時に空港カウンターや自動チェックイン機に立ち寄らず、保安検査場へ直接進める「スキップサービス」が利用できるようになる。
利用方法が変更となるのは2015年度上期発行分からで、発行済みの2014年度下期優待券は、従来通り搭乗日までに優待券を回収する。
5月20日からは、株主専用ウェブサイトを開設。メールアドレスを登録すると、案内書や株主総会招集通知の発送時期などの情報が送られてくる。また、株主限定の機体工場見学会の申し込みを受け付ける。申し込み多数の場合は抽選。同サイトでは、株主向けの旅行商品や通信販売商品も取り扱う。
株主優待による搭乗手続きについては、日本航空(JAL/JL、9201)も同様の方式を取り入れている。
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