エアバス, 官公庁, 機体 — 2014年12月22日 20:50 JST

FAA、PW1100G-JMの型式承認 A320neo用エンジン

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 FAA(米国連邦航空局)は現地時間12月19日、エアバスA320neoファミリー向けに開発された米プラット・アンド・ホイットニー社製エンジン「PurePower PW1100G-JM」の型式承認を交付した。

A320neo向けエンジンの米プラット・アンド・ホイットニー社製「PurePower PW1100G-JM」(エアバス提供)

 同エンジンは、P&Wと日本航空機エンジン協会(JAEC)、独MTUアエロエンジンズが設立した合弁会社IAE(インターナショナル・エアロ・エンジンズ)が主体となり、2011年に開発を開始。JAECが全体の23%を担当し、IHI(7013)と川崎重工業(7012)、三菱重工航空エンジン(MHIAEL)が参画している。

 IHIが担当する部分は全体の約15%で、ファンモジュールや低圧圧縮機の一部などの主要部品の開発や設計、製造、エンジン整備を担当。川崎重工は約6%で、低圧圧縮機部の主要部品の開発や生産、整備を担当する。三菱重工航空エンジンは2.3%で、燃焼器部位の部品製造や燃焼器モジュールの組み立てを担当する。

 ファンケースや構造案内翼には、IHIが独自開発した先進複合材技術が、川崎重工の担当部位には同社の先進加工技術が用いられ、MHIAELの担当部位には、独自の高速レーザー加工などの先進技術が使われている。これらの先端技術で、エンジンの軽量化や燃費改善につなげている。

 IHIグループでは、同エンジンの複合材部品を製造するため、IHIエアロスペースの富岡事業所内に、新しい建屋を竣工。IHIの相馬事業所にも、専用新棟を今後建設する計画を進めている。新工場では、従来は量産が難しいと言われていた複合材の量産化を目指しており、同エンジン向け部品の製造に対応していく。

 MHIAELは、三菱重工業(7011)が89%を出資。日本政策投資銀行が10%、IHIが1%を出資している。三菱重工の民間航空機事業会社として、10月1日付で発足した。

 同エンジンを搭載するA320neoは、今年9月25日に初飛行を終え、2015年10-12月期(第4四半期)には商業運航を開始する見込み。エアバスは、これまでに約3800機を確定受注しており、PW1100G-JMも2000基以上を受注している。

関連リンク
Federal Aviation Administration
Pratt & Whitney
日本航空機エンジン協会
IHI
IHIエアロスペース
川崎重工業
三菱重工業

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