国土交通省航空局(JCAB)は12月19日、1月に成田空港で日本航空(JAL/JL、9201)のボーイング787-8型機(登録番号JA834J)のメインバッテリーから白煙が発生したトラブルについて、原因は特定できなかったとする調査結果を公表した。
一方で、昨年のトラブルを受けてボーイングが実施した再発防止策については、有効に機能したとしている。
5番セルが損傷
1月14日午後、成田空港で出発準備中に胴体下部から白煙が出ているのを、整備士が操縦室から確認。メインバッテリーの格納容器を開けたところ、8つのセルのうち、1つのセルの安全弁が作動しており、バッテリー格納容器内に液体が飛散していた。残り7つの安全弁は作動しておらず、その他の機器への影響は生じていなかった。乗客は搭乗しておらず、けが人はなかった。
損傷したのは8つあるセルのうち、5番セル。過熱・損傷したことで同セルの安全弁が作動し、電解液のガスなどはダクトから機外に排出され、周辺機器への影響はなかった。また、バッテリー監視装置(BMU)やバッテリー充電装置(BCU)にも異常はみられなかった。
5番セルに隣接する6番セルについては、一部に熱の影響などがあったものの、機能的には問題なく、5番セル以外の7つのセルに異常はみられなかった。JCABでは、昨年のトラブルを踏まえて講じた対策が、セル間の過熱の伝播やバッテリー全体の損傷を防ぐ上で、有効だったとしている。
5番セルの過熱原因については、
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