津波防災の日である11月5日、羽田空港を管理する国土交通省の東京空港事務所は、東京湾を震源とする大規模地震による津波発生を想定した避難訓練を空港内で実施した。訓練には警察や航空会社、鉄道会社など28機関131人が参加し、乗客役106人が駐機中の旅客機から国際線ターミナルへ避難した。
空港事務所では2012年3月5日、人的被害を最小限に抑えることを目的に、津波避難行動計画を制定。前年の東日本大震災では津波による被害が甚大だったことから、同計画では羽田空港に被害を及ぼす恐れのある津波が発生した場合を想定し、合同避難訓練を実施するよう定めている。今回は2012年に続いて2回目となった。
今回の訓練では、国際線地区104番スポットに日本航空(JAL/JL、9201)のボーイング767-300ER型機(登録番号JA619J)を駐機。午後1時50分にドアクローズ後、午後2時に東京湾口を震源とするマグニチュード8、震度6強の地震が発生し、3分後には東京湾内湾に大津波警報が出されたとの想定で行われた。
大津波警報の発表を受け、乗客と乗員はタラップから降機して国際線ターミナルビルへ避難した。行動計画では警報発表から10分以内に海抜10メートル以上の場所への避難完了を目標としていたが、避難開始から7分30秒で全員の避難を終えた。
また、JALでは今回の訓練に合わせ、障害者の乗客や避難途中にパニックに陥って右往左往する人への対応訓練を実施。羽田には国内線ターミナルに約650人、国際線ターミナルに約450人の空港係員1100人が従事しており、訓練を撮影したビデオや参加者の報告を共有することで、有事の際の避難誘導に役立てたいという。
津波防災の日は、江戸時代の1854年に中部地方から九州地方の太平洋沿岸に大きな津波被害をもたらした、安政南海地震の発生日に因んだもの。2011年6月に「津波対策の推進に関する法律」で、津波対策への理解と関心を深めることを目的に制定された。
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