IHI(7013)はこのほど、ボーイング777型機が採用している米GE製エンジン「GE90」向け部品の累計出荷台数が2000台に達した。GE90の低圧タービン動翼などを製造している相馬第1工場では10月9日に、ディスクやシャフトなどを製造している呉第2工場では15日に記念式典が開かれた。
GE90は米GEを中心にIHIのほか、仏スネクマと伊アビオエアロが参加している国際共同開発事業で、1990年に開発開始。IHIはプログラムシェア約9%で参画しており、低圧タービン動翼やディスク、シャフトなどの大型部品を中心に、設計や製造を担当している。
2000台目の出荷となるエンジンは,GE90シリーズ最大のエンジンGE90-115B。推力11万5000ポンド、エンジンの直径が約3.3メートルと推力、大きさともに世界最大を誇る。航続距離が世界最長の777-200LRや、東京と北米や欧州間などを運航している777-300ER、貨物機の777Fに独占供給されている。
GE90は777シリーズが好調なことから、今年も年産200台を越える生産を予定。IHIでは、777の次世代機で2020年に運航開始予定の777Xに搭載されるGE9Xエンジンへの参画も決定している。
関連リンク
IHI
GE Aviation
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