シンガポール航空(SIA/SQ)が100%出資するLCC(低コスト航空会社)のスクート(SCO/TZ)が、成田へ2012年10月29日に就航してまもなく2年。日本路線の欠航は、これまで台風による一度だけと、SCOのキャンベル・ウィルソンCEO(最高経営責任者)は強調する。

スクートのウィルソンCEO=10月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
現在の機材は中古のボーイング777-200型機(402席)が6機だが、今後787-8(335席)と787-9(375席)を10機ずつ、計20機導入して運航コストを削減する。最初に受領するのは長胴型の787-9で、12月に引き渡される。日本路線には「2015年5月から就航させたい」とウィルソンCEOは意気込む。
2015年下期以降、関西空港や中部空港(セントレア)への就航を検討するSCO。タイ国際航空(THA/TG)系LCCのノックエア(NOK/DD)と合弁で設立したノックスクート・エアライン(XW)は、2015年1-3月期の成田-バンコク(ドンムアン)線就航を目指す。
・「チープ・アンド・グッド」
・生活必需品以外はすべて競合
・787は242機目だから大丈夫
ウィルソンCEOに787-8の受領時期など、今後の展望や戦略を聞いた。
「チープ・アンド・グッド」
──日本路線の日本人比率はどのくらいか。
ウィルソンCEO:ほぼ半々だ。

台北から成田空港に到着し放水アーチで歓迎を受けるスクートの777=12年10月29日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
──ロードファクター(座席利用率、L/F)は平均82%と発表があったが、日本路線はどの程度か。
ウィルソンCEO:80%は超えている。
──なぜ日本人はSCOを選んだと思うか。
ウィルソンCEO:「チープ・アンド・グッド」だ。安くて良いものであれば、人々は手を伸ばす。ユニクロが良い例だ。安くて品質が良く、加えてフレンドリーなLCCを作れば、日本人の期待値に合うと考えていた。それが結果に表われたと思う。
──LCCが成田に就航する場合、常に羽田と比較される。SIAの日本支社長を経験されて、この点をどう見るか。
ウィルソンCEO:利用者が