羽田空港の国際線ターミナルを運営する東京国際空港ターミナル(TIAT)は9月30日、ビジネスジェット専用の搭乗施設を開業する。
羽田を利用するビジネスジェットは、年間約2300便で、1日あたり6便。このうち、4便程度が国際線となっている。
専用施設内には専用待合室や専用保安検査場、専用CIQ施設(税関・出入国管理・検疫)、免税品の予約販売カウンター、専用車寄せなどを設置。24時間運用で、利用がある時のみ係員を同施設に派遣する。利用料は到着または出発1回につき26万円(税抜き)で、主に国際線での利用を想定している。
出入国の専用動線を設けたことで、車寄せから駐機場のある制限区域まで一般客と別の動線で移動できる。プライバシーの確保のほか、出入国を専用施設で実施することで時間短縮にもつながる。
首都圏初のビジネスジェット専用ターミナルは、成田空港に「プレミアゲート」が2012年3月31日に開業。利用料は1回25万円で、空港到着から30分程度でビジネスジェットに搭乗できる。羽田の専用施設は成田に次ぐもの。国交省では、羽田の施設を使用すると一般旅客の動線で10分から30分程度かかる入国時間を、3分程度に短縮できるとしている。
羽田では現在、定期便が使用しない時間帯に限り、ビジネスジェットが国際線ターミナルの乗降用スポット(搭乗橋のない駐機場)を最大4スポット利用できる。国交省では30日の専用施設開業に合わせて、このうち1スポットをビジネスジェットに優先的に割り当てるよう、運用を見直す。また、旧整備場地区にある大型ビジネスジェットが駐機可能なスポットを、2015年3月末までに現在の3機分を9機分に増設する。大型ビジネスジェットはボーイング737型機やエアバスA320型機クラスの機体で、首都圏での発着回数が増加傾向にある。
TIATでは、予約の申し込み先や受付開始日は、同社ウェブサイトに掲載するという。また、30日はターミナル併設のホテル「ロイヤルパークホテル ザ 羽田」もオープンする。
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