国土交通省航空局(JCAB)は、羽田・成田など首都圏空港の機能強化を具体化するため、「首都圏空港機能強化の具体化に向けた協議会」を設置する。8月26日に第1回の会合が開かれる。
協議会はJCABをはじめ、東京都や千葉県など地元自治体や航空会社、有識者ら19人で構成。自治体からは1都4県の副知事や横浜市など4市の副市長、特別区長会会長、成田空港圏自治体連絡協議会会長が、航空会社からは全日本空輸(ANA/NH)の篠辺修社長と日本航空(JAL/JL、9201)の植木義晴社長が名を連ねる。7月に機能強化の技術的な選択肢について中間取りまとめを行った、首都圏空港機能強化技術検討小委員会で委員長を務めた家田仁・東京大学大学院教授も参加する。
中間取りまとめでは、羽田空港の滑走路運用や飛行経路の見直しなどを提言。2020年の東京五輪開催以降については、第5滑走路の増設などを検討課題に挙げている。成田空港については、午後10時以降の夜間飛行制限の緩和や高速離脱誘導路の整備、管制の高度化などを提言しており、2020年以降はB滑走路の延長などが検討課題として位置づけられた。
羽田・成田共通の課題としては、羽田の国際線発着枠増枠のため、一部の国内線を成田へ移管する案も検討されている。しかし、羽田へ就航する地方都市や利用者からは存続や拡充を求める声が多いことから、早期実現は難しいとみられる。
第1回の会合では、中間取りまとめについて、関係者が意見を表明する。
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国土交通省
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