日本航空(JAL、9201)は4月1日、グループ合同の入社式を東京・羽田の格納庫で開いた。グループ29社831人が集まり、閉式後は抱負を書いた紙飛行機を飛ばした。
植木義晴社長は「旧株主や債権者、なによりも利用者の皆さんのご負担の上に今日(こんにち)の日本航空があることを、決して忘れてはならない。これから恩返しし、社会に役立つ会社にならなければならない」と訓示した。
「2年前に社長就任した際、世界一選ばれ、愛される航空会社にしたいと述べた。航空業界は非常に厳しい競争環境にある。そんなに簡単に達成できないが、全社員が心をひとつにし、努力をすれば必ず達成できる。一人一人がJALを背負い、共に力を合わせて夢の実現に向かっていこう」とエールを送った。
新入社員を代表し、地上職事務系の坂本祐輝さんが「できない理由を探すのではなく、できる方法を考え続け、一人でも多くのお客様を笑顔に、幸せにする使命を全うしたい」と宣誓した。
入社式を終えた新入社員は、先輩社員からのメッセージに、自らの抱負を書き加えた紙飛行機を「テイクオフ」のかけ声に合わせ、一斉に飛ばした。
植木社長は、「2011年、12年と入社式を開けなかった。今までは新入社員が入ってきて当たり前、そんな感覚にとらわれていた時期もあったと思う。去年ここで入社式を開いた時、(新入社員がJALを)選んできてくれることが、どんなに素晴らしいことか、ありがたいことなのかを、今の社員全員が感じた瞬間だった」と振り返った。
地上職事務系の田口港さんは「経営破綻を経験し、改めて成長を目指す企業で働くことで、自分自身も成長できる」とJALを選んだ理由を話した。客室乗務員の内藤三緒さんは「新生JALを作る一員になりたい」と、意気込みを語った。
植木社長は「うちの会社が誇れるのは社員。(新入社員が)同じ目標と生きがいをもって仕事ができるのが、JALだと認めて入社してくれたならうれしい」と述べた。新入社員に範を示す、2年目以上の社員に対しては、「厳しい競争環境に入るので、悪いけどもう一回苦労を共にして欲しい」(植木社長)と語った。
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