FAA(米国連邦航空局)は現地時間3月19日、ボーイング787-8型機で2013年1月に発生したバッテリー発火トラブル後に実施した調査で、787の安全性を確認したとの報告書を公表した。
バッテリートラブルが発生直後から、FAAはボーイングと共に調査を開始。787の設計や認証、生産の各工程を検討した。
調査チームは、ボーイングに対しては4つの改善案を提言。このうち3つは、ボーイングとサプライヤーとの情報や基準などのフロー改善に焦点を当てた。ボーイングでは、これらについて手順の見直しなどの必要な措置を講じているとしている。
4つ目の改善案として、設計完了や生産開始、運航開始など重要な段階へ移行する前に、十分な成熟度に達していることを継続的に確認することを求めている。調査チームはこのほかに、FAAに対しても監督改善を求めた。
また、FAAでは運航開始後16カ月間の787の信頼性についても、777など他のボーイング機に匹敵していたと判断した。
ボーイング民間航空機部門のレイモンド・コナー社長は、FAAの調査結果を歓迎し、「さらに工程を改善する」との声明を発表した。
関連リンク
BOEING 787-8 DESIGN, CERTIFICATION, AND MANUFACTURING SYSTEMS REVIEW(FAA)
Boeing
ボーイング・ジャパン
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