日本航空(JAL、9201)の羽田発サンフランシスコ行きJL002便(ボーイング787-8型機、登録番号JA829J)が現地時間3月8日午後(日本時間3月9日午前)、ホノルルに緊急着陸した。乗客160人と乗員11人の171人にけがはなかった。
同便は日本時間9日午前0時3分に羽田を出発したが、ホノルルの北1800キロの太平洋上で、右エンジンの作動油の圧力と油量の低下を示す警告が表示された。このため、運航乗務員が右エンジンを停止してホノルルに緊急着陸したが、火災などは発生しなかった。同便は8日午後1時43分(日本時間9日午前8時43分)にホノルルへ到着した。
同機は双発機で、エンジンが1基停止しても洋上飛行が可能な「ETOPS(イートップス)」を取得しており、エンジン1基で最寄りの空港まで3時間27分飛行できる。
JALの787-8のエンジンは、運航する全13機が米GE製GEnx-1Bを搭載。JALによると、エンジンを1基停止して緊急着陸したトラブルは、2012年4月に同社が787の運航を開始して以来初めて。787-8を27機運航する全日本空輸(ANA)によると、これまでにエンジンを1基停止したトラブルはないという。ANAの787-8は、英ロールス・ロイス製トレント1000を採用している。
今回緊急着陸した機体は、13年1月にボストンのローガン国際空港に駐機中、メインバッテリーから出火した機体。すでにバッテリーは改修済みのものに交換されており、今回のトラブルはバッテリーとは無関係の部分。JALによると、警告が表示された原因などについて、現在調査を進めているという。トラブルの影響で、折り返し便のJL001便の欠航が決まった。
関連リンク
日本航空
Boeing
ボーイング・ジャパン
GE Aviation