エアライン — 2014年2月20日 08:09 JST

JAL、羽田-ホーチミン線販売開始 深夜枠利用の新路線

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 日本航空(JAL、9201)は2月19日、国土交通省航空局(JCAB)へ1月に申請していた新路線、深夜出発の羽田-ホーチミン線の航空券販売を開始した。3月30日から始まる夏ダイヤの新路線で、羽田空港の深夜早朝時間帯(午後11時から午前6時まで)を利用する。

JALスカイスイート767のビジネスクラス=13年11月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 JALは成田からのベトナム路線としてハノイ線とホーチミン線を運航しているが、羽田路線はホーチミン線が初めて。機材はボーイング767-300ER型機の新仕様機「スカイスイート767」で、羽田を午前1時25分に出発し、午前5時15分にホーチミンへ到着する。ホーチミン発は午後1時55分で、羽田へは午後10時に到着するため、鉄道などで都心へ向かうことができる。

 羽田の昼間時間帯(午前6時から午後11時まで)の発着枠は、昨年10月に全日本空輸(ANA)を傘下に持つANAホールディングス(9202)に11枠、JALには5枠が配分された。ホーチミン線が使用する深夜早朝枠は、この発着枠配分の適用外。

 JCABは2012年8月10日に出した「日本航空への企業再生への対応について」という文書(いわゆる8.10ペーパー)で、JALの新規路線開設について「投資・路線計画について報告を求め、その状況を監視する」としている。競合するANAHDの伊東信一郎社長は14日、ホーチミン線の申請について「8.10ペーパーを逸脱しているのではないか」と不快感を示した。

 航空法101条は、JALなど航空事業者からの申請について、国土交通大臣は安全性や計画に問題がなければ許可しなければならないと定めている。同社では、植木義晴社長が法に基づいた判断がなされるべきだとの考えを表明していた。

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