エアライン, 機体 — 2025年4月8日 12:05 JST

パリ航空ショー、6/16開幕 宇宙特化エリア新設、スタートアップ支援強化

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 フランス航空宇宙工業会(GIFAS)の100%子会社SIAEは、世界最大規模の国際航空宇宙見本市「第55回パリ航空ショー」を、パリのル・ブルジェ見本市会場で6月16日から22日まで開催する。主催者によると、出展ブースはほぼ完売だという。

前回2023年に開かれた第54回パリ航空ショー=23年6月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 今回は、宇宙産業に特化した新たな展示エリア「パリ・スペースハブ2025(Paris Space Hub)」が初めて設けられる。約2500平方メートルの会場内に、フランス国立宇宙研究センター(CNES)や欧州宇宙機関(ESA)、フランス航空宇宙軍 宇宙司令部、NATO(北大西洋条約機構)などが集結。気候や環境、宇宙探査、防衛・安全保障、デジタル技術などをテーマに、スピーチやデモンストレーションを行う。

 会期は前半4日間が業界関係者向け、後半3日間が一般公開日。SIAEによると、48カ国から約2500社が出展し、13万人の業界関係者と322の公式代表団が来場予定。2023年に開かれた前回は、21カ国から300社のスタートアップ企業が参加し、計1500億ドル(約22兆円)相当の契約が締結されたという。

 今回も、スタートアップ支援プログラム「スタート・ミー・アップ(Start Me Up)」を通じて、AIやグリーンエネルギー、ニュースペース、未来のモビリティなどを手がける企業による展示やプレゼンテーションが行われる。前回同様に、地域・国際パビリオンにも多くのスタートアップが出展する。

 来場者向けには、製造業者との商談機会を提供するビジネスマッチング「Aerospace Meetings Paris」も実施。参加希望企業は事前登録により各種サービスを受けられる。

 業界関係者(TRADE VISITOR)の入場料は、公式サイトでのオンライン購入で1日券が60ユーロ、2日券が115ユーロ、7日券が220ユーロ。会場での当日購入では1日券が75ユーロ。数量限定の「エリート・プロ(Elite-Pro)」バッジは1日券が120ユーロ、4日券が358ユーロとなる。PDF版のオフィシャルカタログも別途販売する。

 日本国内でのエリート・プロの問い合わせは、フランス見本市協会が受け付ける。

 パリ航空ショーは1909年に初開催され、現在は奇数年の6月に開催。航空・宇宙・防衛の主要分野を網羅する国際見本市で、世界の航空宇宙業界関係者が最新動向を把握し、国際的な提携や商談の場として活用されている。

関連リンク
International Paris Air Show
フランス見本市協会

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