関西空港を運営する関西エアポート(KAP)が3月28日に発表した夏ダイヤ(3月30日から10月25日)の運航計画によると、国際線の旅客便と貨物便を合わせた総運航便数は7月のピーク時に週1701便を見込み、夏・冬を通じ過去最高の便数となる見通し。このうち旅客便は週1517便(往復)で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)前の2019年同期比では6%増で過去最高となり、貨物便は週184便を見込む。
—記事の概要—
・韓国・香港が過去最高に
・新設・復便進む中国
韓国・香港が過去最高に

25年夏ダイヤも東アジア・東南アジアが回復をけん引する関空=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
旅客便の便数は、3月29日までの冬ダイヤと比べて週137便増、前年の2024年夏ダイヤ比では243便増となり、東アジア・東南アジア方面が順調に回復。週1433便だった2019年夏ダイヤ比ではの84便(6%)増となり、コロナ前を上回る。
このうち中国本土は全体の4割弱にあたる570便で、2024年夏ダイヤと比較すると182便増。現在の冬ダイヤ比では82便増で、回復傾向が一段と進む。また、韓国方面は週377便(19年夏ダイヤ比8%増)、香港・マカオ方面は週146便(18%増)で、いずれも開港以来過去最高の便数を見込む。
週1517便の国際線旅客便のうちLCCは22社551便で、LCC比率が前年夏期比並みの43%。コロナ前の2019年夏ダイヤは38%にあたる540便がLCCだった。フルサービス航空会社(FSC)の便数は半数以上の57%を占める866便で、先行して回復したLCCに続き、フルサービスも回復傾向も続く。
新設・復便進む中国
3月30日に始まる夏ダイヤの国際線旅客便のうち、中国方面が最多となる570便を計画。全体の38%を占める。韓国は377便(25%)、香港・マカオは146便(10%)、台湾が130便(9%)、東南アジアは189便(12%)で、東アジア・東南アジア方面が回復をけん引する。
おもな新路線のうち中国方面は、海南航空(CHH/HU)が重慶線を週4往復で、春秋航空(CQH/9C)が南京線を週7往復で、それぞれ新設する。また、春秋航空は厦門線を週7往復、天津線を週4往復、揚州線を週3往復でそれぞれ復便。中国南方航空(CSN/CZ)は深セン線を週7往復、海南航空が海口線を週3往復で、再開させる。
韓国方面は、ピーチ・アビエーション(APJ/MM)がソウル(金浦)線を週7往復で新設。東南アジア方面は、ベトナム航空(HVN/VN)がダナン線を週4往復で再開する。
関連リンク
関西国際空港
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