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成田空港の鉄道、30年代に複線化も 田村社長「悠長なこと言ってられない」

 成田空港を運営する成田国際空港会社(NAA)の田村明比古社長は、訪日客の急増で空港へ乗り入れる鉄道の混雑が激化している現状について、通勤・通学客にも影響が出ているとして、早期に対策を打つ必要があるとの考えを示した。

空港周辺の単線区間(NAAの資料から)

—記事の概要—
田村社長「悠長なこと言っていられない」
新駅開業は30年代

田村社長「悠長なこと言っていられない」

 成田空港には現在、JR東日本(東日本旅客鉄道、9020)と京成電鉄(9009)が乗り入れており、両社とも第2ターミナル地下の「空港第2ビル駅」と、終点となる第1ターミナル地下の「成田空港駅」の2駅があり、空港第2ビル駅はLCC専用の第3ターミナルの最寄り駅でもある。

成田空港に乗り入れる鉄道の現状を説明するNAAの田村社長=25年3月21日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 空港の将来像を検討する「新しい成田空港」構想のとりまとめでは、現在は両社とも単線の線路を複線化する必要性を提言。現在の鉄道施設は、建設中に計画中止となった成田新幹線のものを転用しているため、線路は両社が1線ずつ使用し、成田市土屋から空港までの約9キロが単線で、増発には複線化が不可欠になっている。

 都内で3月21日に会見した田村社長は「時間帯によっては(列車を)何本かお待ちいただかないと乗れない状況が発生している。(有料の)特急だけでなく(アクセス特急など)通勤・通学のほうも混んでおり、悠長なことは言っていられない」と現状を説明した。

 一方で、「都心寄りのところも、かなり線路容量に