エアライン, 空港 — 2025年3月21日 11:15 JST

JAL、5年ぶりのパラオチャーター　成田から4時間半で南国へ

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　日本航空（JAL/JL、9201）は3月21日、西太平洋の南国・パラオへの国際チャーター便を再開させた。成田発の4泊5日のツアーに活用し、21日発のほか25日発でも運航する。他社を含め、同路線の定期直行便は現在運航がなく、チャーターを利用することで4時間半での往来が可能となる。JALが同区間のチャーターを設定するのは、2020年3月以来5年ぶり。

JALの成田発パラオ行きチャーターJL8851便への搭乗を待つ乗客＝25年3月21日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

　運航日は21日と25日、29日。運航スケジュールは、パラオ行きJL8851便が成田を午前9時45分に出発し、午後2時30分に着く。成田行きJL8852便は午後4時にパラオを出発し、午後8時30分に到着する。21日のパラオ発と29日の成田発は別便名で、乗客を乗せないフェリーフライト（回航便）として運航する。機材はボーイング767-300ER型機の国際線仕様機（2クラス199席：ビジネス24席、エコノミー175席）を投入する。

JALのパラオ行きチャーター便利用客に配ったタンブラー＝25年3月21日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

　21日のパラオ行きJL8851便（767-300ER、登録記号JA617J）は、午前9時48分に成田空港第2ターミナルの62番スポット（駐機場）を出発。パイロット4人、客室乗務員7人の計11人が乗務し、194人（幼児ゼロ）が利用した。乗客には記念品としてタンブラーをプレゼントした。JALによると25日の予約数は196人で、ツアー2本ともほぼ満席だという。

　同便が出発した62番搭乗口で出発式を開催し、JALソリューション営業本部の副本部長で、東京支社長を務める西原口香織執行役員は、5年ぶりとなったパラオチャーターについて「社員一同喜んでいる」とし、利用客には「自然豊かなパラオでゆったりした時間を過ごして」と語りかけた。

　またパラオのピータ・アデルバイ駐日特命全権大使は、「パラオのおもな産業は観光だが、コロナ中は成り立たなかった」とし、JALによる5年ぶりのチャーター便を歓迎した。

JALのパラオ行きチャーター出発式で握手する西原口香織執行役員（左）とパラオのアデルバイ特命全権大使＝25年3月21日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

　JALのパラオチャーターは、30年前の1995年11月に開始。ゴールデンウイークや年末年始などの繁忙期を中心に毎年運航してきたが、新型コロナの大流行により2020年3月の運航を最後に休止が続いてきた。近隣のグアム乗り継ぎの場合10時間以上かかることから、再開した今回のチャーターにはリピーターも多くみられた。

　成田－パラオ線の定期便は、デルタ航空（DAL/DL）が2018年5月まで運航していたが、現在は運休している。チャーター便はJALのほか、2020年2月からはスカイマーク（SKY/BC、9204）も運航。スカイマークは同年夏ごろの定期便化を目指していたが、新型コロナの影響もあり、実現に至っていない。