エアライン, 機体, 空港, 解説・コラム — 2025年3月20日 14:35 JST

福岡空港、第2滑走路初便はJAL遊覧チャーター　管制官もルート調整支援

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　福岡空港第2滑走路が供用開始となった3月20日、日本航空（JAL/JL、9201）は「九州遊覧フライト」を実施した。JALグループのジェイエア（JAR/XM）が運航するチャーター便のJL4921便（エンブラエル170型機、登録記号JA219J）で、同便が第2滑走路を使う初便となった。

供用開始された福岡空港第2滑走路初便として離陸するジェイエアのE170によるJALの遊覧チャーター便＝25年3月20日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　チャーター便は、横断幕や第2滑走路をデザインした特製タオルを手にしたJALのスタッフに見送られて福岡空港の48Rスポット（駐機場）から午前8時17分に出発。第2滑走路（RWY16R/34L）北側16Rから同37分に離陸し、空港上空から新滑走路を眺めた後、熊本空港や阿蘇山周辺、長崎県の軍艦島や壱岐島の上空を経て、福岡空港北側から進入して第1滑走路（RWY16L/34R）へ午前9時57分に着陸し、午前10時に17番スポットへ到着した。

　機内ではクイズ大会やアナウンス体験会が開かれ、福岡空港や第2滑走路、ジェイエアにちなんだ問題が出題された。ジェイエアが運航する福岡便は1日48便あるという。

　第2滑走路は主に国際線の離陸に使用するため、チャーター便の出発は国際線ターミナル側のスポットが使われ、空港を運営する福岡国際空港（FIAC）が調整を支援。遊覧飛行では、管制官のサポートにより、機内から福岡空港を眺めやすいルートや高度が設定され、パイロットのリクエストに沿ったフライトになった。

福岡空港で第2滑走路供用開始を記念したJALのチャーター便に搭乗する参加者＝25年3月20日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

福岡空港第2滑走路をデザインしたタオルを手にするJALのグランドスタッフ＝25年3月20日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

ジェイエアのE170による遊覧チャーター便から見た供用開始された福岡空港第2滑走路＝25年3月20日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　遊覧飛行後は、ジェイエアの機長と客室乗務員による航空教室や、普段は立ち入ることができない福岡空港のJALオフィスや整備施設、手荷物仕分け場などのバックヤード見学が行われた。

　ツアーはエイチ・アイ・エス（HIS、9603）のウェブサイトで販売し、49人が参加した。チャーター便のクルーは、パイロットは操縦を担当する機長と副操縦士に加えてコックピットから実況する機長の3人、客室乗務員は通常編成より1人多い3人の計6人だった。

　第2滑走路は長さ2500メートルで、第1滑走路（2800メートル）の西側に設置。従来の発着回数は1時間あたり38回で、増設後は40回に増えた。進入方式の高度化などで45回まで増枠できるという。年間の発着回数は現在17万6000回で、新滑走路の供用開始後は18万8000回となり、最大21万1000回まで対応できる。

＊写真は20枚（運航実績は写真下に掲載）。