官公庁, 機体 — 2025年1月30日 20:35 JST

入間基地、C-1試作2号機に「フェニックス」特別塗装 24年度で退役

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 航空自衛隊入間基地は1月30日、今年度で全機退役が予定されているC-1輸送機の試作2号機(28-1002)に施した特別塗装を公開した。「フェニックス(不死鳥)」をモチーフにしたデザインで、「永遠に飛び続ける」との思いを込めたという。

フェニックスをモチーフにした特別塗装が施された入間基地のC-1試作2号機(同基地のXから)

 C-1は、戦後初の国産旅客機YS-11型機を開発した日本航空機製造(日航製、NAMC)が、防衛庁(現防衛省)の技術研究本部(現防衛装備庁)とともに開発し、川崎重工業(7012)が製造した国産の中型輸送機。全長29.0メートル、全幅30.6メートル、全高9.99メートルで、乗員5人、定員は患者搬送36人、空挺隊員45人、通常人員60人、最大積載量11.9トン、最大離陸重量45トン、航続距離は積載0トンで2400キロ、8トンで1500キロ、最短離陸滑走距離460メートル、エンジンはプラット・アンド・ホイットニー製JT8Dを2基搭載している。

 開発時はXC-1と呼ばれ、試作初号機と同2号機は日航製が製造。31機が製造されたが、現在残っているのは飛行試験機(FTB)となった試作初号機、今回特別塗装が施された2号機、量産機の30号機、21号機を改修した電子戦訓練機EC-1の4機となっている。

 試作2号機は1971年1月16日に初飛行し、同年3月20日に引き渡された。C-1が参加する最後の航空祭となった2024年11月3日の入間航空祭では、岐阜基地から飛来した「銀ちゃん」とも呼ばれる試作初号機、カモノハシのようなユーモラスな外観が特徴で初登場となったEC-1とともに地上展示された。

入間航空祭で地上展示されたC-1試作2号機=24年11月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

フェニックスをモチーフにした特別塗装が施された入間基地のC-1試作2号機(同基地のXから)

フェニックスをモチーフにした特別塗装が施された入間基地のC-1試作2号機(同基地のXから)

フェニックスをモチーフにした特別塗装が施された入間基地のC-1試作2号機(同基地のXから)

日航製でXC-1として製造された試作2号機(同基地のXから)

入間航空祭で地上展示されたC-1試作2号機(手前)と初号機=24年11月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

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