日本航空(JAL/JL、9201)の新長距離国際線機材エアバスA350-1000型機の9号機(登録記号JA09WJ)が現地時間1月29日午後2時24分(日本時間同日午後10時24分)すぎ、エアバスの最終組立工場がある仏トゥールーズを離陸し、羽田空港へ向かった。8機目の受領で、フェリーフライトのJL8102便は30日午前11時25分ごろ羽田に到着する見通し。
*羽田到着の記事はこちら。
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トゥールーズを離陸するJALのA350-1000初号機(資料写真)=23年12月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
JALは発注した13機のうち、今年度は8機を受領する計画を進めてきたが、9号機を27日(日本時間28日)に受領してそろった。一方、7号機(JA07WJ)はエアバスの組立スケジュールの都合で引き渡しの順番が入れ替わっており、昨年2024年12月受領の8号機(JA08WJ)と今回の9号機が先にトゥールーズを出発した。
就航1周年を迎えた新たな国際線フラッグシップであるA350-1000は、3路線に投入済み。2024年1月24日に1路線目の羽田-ニューヨーク線、4月17日からはダラス・フォートワース線にも就航しており、3路線目のロンドン線(JL43/44便)には、10月24日からの隔日投入を経て、今年1月2日からは週7往復(1日1往復)のデイリー運航に拡大した。5月1日からは羽田-パリ線に、2025年度夏ダイヤ期間中(3月30日から10月25日)にはロサンゼルス線への投入も計画している。
また、羽田-シンガポール線にも2月12日から3月29日まで期間投入が決定。機材繰りによるもので、JALがA350-1000をアジア路線に投入するのは初となる。
座席数は4クラス239席で、ファーストクラスとビジネスクラスはJAL初の個室タイプのシートを採用。ファーストが6席(1列1-1-1席)、ビジネスが54席(同1-2-1席)、プレミアムエコノミーが24席(同2-4-2席)、エコノミーが155席(同3-3-3席)で、ファーストクラスは座席上のオーバーヘッドビン(手荷物収納棚)をすべてなくし、ビジネスは窓側のみとすることで開放感のある客室に仕上げた。
ビジネスクラスはベッドの長さを従来より約10センチ長い最大約198センチ(78インチ)、幅は最大約56センチ(22インチ)とし、足もとまで広いフルフラットベッドに仕上げた。プレエコはクラス初の電動リクライニングシートを採用し、後ろの席に背もたれが倒れない「フィックスド・バック構造」や4K対応の16インチモニター、フットレストなどが特徴となっている。
発注数は置き換え対象のボーイング777-300ER型機と同数で、2025年度には11機体制を計画しており、大半がそろう。
関連リンク
JAL国際線 AIRBUS A350-1000
日本航空
9号機が羽田到着
・JAL A350-1000、9号機が羽田到着 年度内8機すべて受領(25年1月30日)
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・JAL、A350-1000をアジア初投入 シンガポール2/12から期間限定(25年1月28日)
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8号機
・JAL、A350-1000 8号機就航 発注13機中7機、1月からロンドン毎日運航(24年12月22日)
・JAL、A350-1000 8号機の就航前整備 識別板と鶴丸取付(24年12月16日)
・JAL A350-1000、8号機が7号機より先に羽田到着 13機中7機に(24年12月7日)
動画(YouTube Aviation Wireチャンネル)
・JAL A350-1000 ロンドン線初便 羽田出発
初便就航
・JAL、A350-1000就航 20年ぶり旗艦機刷新、豪華個室席で羽田-NY(24年1月24日)
・JALのA350-1000、羽田離陸しNYへ 新旗艦機13機で777-300ER更新(24年1月24日)
写真特集・JAL新旗艦機A350-1000
(1)ダブルベッドも可能な個室ファーストクラス
(2)個室内で完結する足もと広々ビジネスクラス
(3)後ろを気にせず電動リクライニングできるプレエコ
(4)4K13インチ画面エコノミーは快適さ追求