エアライン, 企業 — 2025年1月16日 11:50 JST

JAL、高高度ガス気球で「宇宙遊覧」岩谷技研と協業、今春以降事業化へ

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 日本航空(JAL/JL、9201)は1月16日、宇宙関連の技術開発を手掛ける岩谷技研(北海道江別市)との協業を始めると発表した。両社は2024年12月10日に基本合意書を締結済みで、高高度ガス気球を使用した「宇宙遊覧フライト」の事業化を目指す。

高度2万816メートルに到達した岩谷技研の高高度ガス気球(JAL提供)

 協業は、岩谷技研が主催する「OPEN UNIVERSE PROJECT」にJALが参画。気球での宇宙遊覧の事業化・普及を目指す日本発の共創プロジェクトで、事業・技術開発で両社が連携する。同プロジェクトにJALの知見などを活用し、体験設計や技術開発、人材育成などの分野を支援するほか、JALグループの整備会社JALエンジニアリング(JALEC)や共創パートナーと協力し、岩谷技研が目指す宇宙遊覧体験の事業化を支えていく。

 宇宙遊覧フライトは、岩谷技研が開発した高高度ガス気球で、成層圏の高度1万8000メートルから2万5000メートルを飛行し、地球と宇宙空間を船内から遊覧する。気球による商用での「宇宙遊覧フライト」は世界初で、今春以降の実現を目指す。同社によると、訓練や宇宙服がが必要なく、気軽な宇宙遊覧体験を提供するという。

 同プロジェクトは宇宙産業を日本から開拓し、宇宙をすべての人にひらかれたものにしていく「宇宙の民主化」を目指す。JALのほかJTB、アサヒグループジャパンも参画する。

打ち上げられる岩谷技研の高高度ガス気球(JAL提供)

関連リンク
日本航空
岩谷技研
OPEN UNIVERSE PROJECT

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