エアライン, ボーイング, 機体, 空港 — 2024年12月29日 22:25 JST

チェジュ航空の務安事故、179人死亡 韓国で過去最悪の犠牲者数

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 韓国のLCCチェジュ航空(JJA/7C)は現地時間12月29日、韓国南西部の務安(ムアン)空港で、バンコク(スワンナプーム)発務安行き7C2216便(ボーイング737-800型機、登録記号HL8088)が着陸時に起きた事故で、乗客乗員181人のうち、179人の死亡が確認されたと発表した。

務安事故で乗客乗員181人のうち179人が亡くなったチェジュ航空(資料写真)=PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 チェジュ航空によると、事故は29日午前9時3分に発生。滑走路末端から逸脱後、外壁に衝突して炎上した。181人のうち、乗客が175人、乗員が6人(パイロット2人、客室乗務員4人)で、乗客はタイ人2人を除き韓国人だった。

 聯合ニュースによると、生存者2人は乗員で、乗客175人全員と乗員4人の計179人が亡くなり、韓国で起きた航空事故では過去最悪の犠牲者数だという。

 事故機は2009年2月3日製造。当紙の調べでは、ライアンエア(RYR/FR)が1クラス189席仕様でリース導入後、チェジュ航空が2017年2月3日にリース会社から受領し、同じ座席数で運航していた。過去3年間で、整備に起因するフェリーフライト(回航)はなかったという。また、2022年に関西空港でエンジン故障に伴う整備が発生していた。

 パイロットは2人とも男性。機長は1979年生まれで、機長歴は5年、総飛行時間約6800時間のうち、機長としての飛行時間は約2500時間。副操縦士は1989年生まれで、副操縦士歴が1年10カ月、総飛行時間は約1650時間だという。

 現地で事故を撮影した映像によると、事故機は着陸時にランディングギア(主脚)とノーズギア(前脚)が出ておらず胴体着陸しており、外壁に衝突して炎上した。事故の詳しい原因は調査中。

バンコクから務安へ向かったチェジュ航空の7C2216便(Flightradar24から、実際の位置とは誤差がある場合があります)

バンコクから務安へ向かったチェジュ航空の7C2216便(Flightradar24から、実際の位置とは誤差がある場合があります)

関連リンク
チェジュ航空

チェジュ航空の務安事故、米国でフライトレコーダー解析 CVRは近く音声へ変換(25年1月1日)
米NTSB、チェジュ航空の務安事故に調査官派遣(24年12月31日)
韓国・務安でチェジュ航空機が炎上 死傷者多数、バンコク発7C2216便(24年12月29日)
アゼルバイジャン航空機が墜落 バクー発グロズヌイ行きJ2-8243便(24年12月25日)
チェジュ航空、鹿児島-ソウル9/14再開 5年6カ月ぶり(24年6月21日)
チェジュ航空、成田-務安就航 地方からの誘客拡大へ(19年3月31日)
チェジュ航空、関空-務安就航へ 初の定期便(18年4月27日)

【お知らせ】
リリース原文にあった2022年の関空での整備について、確認が終わったため追記しました。(24年12月30日 00:48 JST)

  • 共有する:
  • Facebook
  • Twitter
  • Print This Post