業績, 空港 — 2024年12月28日 06:01 JST

関空、非航空系収益が過去最高 新施設開業や訪日客増=24年4-9期

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 関西・伊丹・神戸の関西3空港を運営する関西エアポート(KAP)の2024年4-9月期連結決算は、純利益が前年同期比3.26倍の169億円で、中間期としては2期連続での最終黒字となった。訪日客数が上期の過去最高を記録したことや、新商業施設のオープンなどにより、非航空系収益が過去最高となった。

24年4-9月期は2期連続で最終黒字となった関西エアポート=23年12月 PHOTO: Kiyoshi OTA/Aviation Wire

 売上高に当たる営業収益は前年同期比38%増の1180億円、EBITDA(利払前税引前償却前営業利益)が51%増の528億円の黒字、営業利益が2.35倍の306億円、経常利益が3.21倍の251億円となった。

 営業収益のうち、着陸料など航空系収入は100億円(27%)増の473億円、免税店など非航空系収入は225億円(47%)増の706億円となった。航空系は国際線旅客便の復便が加速したことで発着回数が前年同期比32%増の7万3000回となり、コロナ前の2019年同期比10%減まで回復。非航空系収入は旅客数の回復に加え、2023年12月に開業した新国際線商業エリアが収入増に寄与した。

 空港別旅客数は、関空の国際線が42%増の1196万人。このうち外国人旅客は44%増の947万人、日本人旅客は40%増の242万人で、国内線は2%減の339万人となった。伊丹は2%増の753万人、神戸空港は5%増の182万人だった。

 関空の積込と取卸を合わせた国際貨物の総取扱量は3%増の37万2000トン。発着回数は20%減の8956回で、前年度同期を割り込んだものの2019年度同期比では2000回以上上回り、好調を維持している。

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