日本航空(JAL、9201)の植木義晴社長は1月22日、今月に入りバッテリートラブルが起きたボーイング787-8型機について、運航継続に問題はないとの見解を示した。
14日午後、成田空港で出発準備中だった787-8(登録番号JA834J)の胴体下部から白煙が出ているのを、整備士が操縦室から確認した。乗客は搭乗しておらず、けが人はなかった。
メインバッテリーの格納容器を開けたところ、8つのセルのうち、1つのセルの安全弁が作動しており、バッテリー格納容器内に液体が飛散していた。残り7つの安全弁は作動しておらず、その他の機器への影響は生じていない。
運航乗務員出身の植木社長は「35年間飛んできたプロなので、安全性には揺るぎはない。(安全対策の)2番手、3番手のものは機能しており、(トラブルで)発生したものは機外に排出されている」と述べ、安全対策が有効に機能していることを強調。運航継続の判断についても、「迷うことなく決めさせていただいた」と語った。
調査状況については、「見通しは立っていないが、バッテリーが大きな破損のない状態で残っているので原因が究明されれば」と語り、ボストンや高松で起きたトラブルと比べ、バッテリーにダメージが少ないことから、トラブルの根本的な原因解明に期待を寄せた。
今回は飛行中のトラブルではなかったため、国土交通省航空局(JCAB)が中心となって調査を実施。JALやボーイング、米国家運輸安全委員会(NTSB)や国交省の運輸安全委員会(JTSB)、リチウムイオンバッテリーの製造元であるジーエス・ユアサ(6674)などが参加している。
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